「善と悪のパラドックス ーヒトの進化と〈自己家畜化〉の歴史」 リチャードランガム(https://amzn.to/402rnM4)
読みました。
久しぶりに重厚な本を読んで、すごく脳が活発になったような気がする。
簡単にまとめていきます。
本書は、
人類の進化とそれにより人類がもつ攻撃性がどう変化したかについて考察がされている本です。
印象に残った部分を書いていきます。
まず外せないのが、ベリャーエフの家畜化実験
上手く説明できないので、chatGPT君に聞いてみました。以下がその概要です。
つまり、「人間に対して友好的である」という表現型を選択していくだけで、他の表現型も大きく変化することが狐を使った実験で証明されました。
一つの選択圧によって、歯の形、顔の骨格、唇の色など様々な表現型に影響を及ぼすことを、「べリャーエフの法則」と本書では呼んでいます。
この原因は、著者は発生過程の神経堤細胞の数によるものなのではないかと言っています。神経堤細胞は全身に発現するので、全身の表現型に影響を及ぼす、と考えられています。
ちょっと難しいので、それについてもchatGPT君に聞いてみました。(けど、これはなんか微妙だな。)
そして、現在のホモサピエンス(人類)の特徴を見ていくと、
ホモサピエンスも家畜化されてきているのではないか?というのが大きな問題提起の1つです。
では、一体誰に???
人類自身で人類を家畜化してきたのではないか、と本書では述べています。
それを「ヒトの自己家畜化」と言っています。
では、なぜ自己家畜化が起きたのか?
本書では、処刑仮説や評判仮説などが取り上げられています。
この家畜化の話が本書の前半です。
では、この家畜化によって人類の攻撃性の質にどのような変化が起こったのか。これが本書の後半の話になります。
筆者は攻撃性を「反応的攻撃性」と「能動的攻撃性」の2つに分けています。
人類は、自己家畜化の過程で
反応的攻撃性を低下させていった一方で、
能動的攻撃性が増加しているのではないか、ということを指摘しています。
それによって、反応的攻撃的な殺人は減っている一方で、
戦争などの能動的攻撃性は残虐になっているという指摘です。
ざっくりとまとめすぎて語弊も多いかとは思います。
めちゃくちゃおもしろい書籍だったので、気になった方はぜひ本書を読んでいただければと思います。(高いよーーーー)
「善と悪のパラドックス ーヒトの進化と〈自己家畜化〉の歴史」 リチャードランガム(https://amzn.to/402rnM4)