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カナダを跨ごう 〜ローマも添えて〜 【9日目:カナディアン号(5/5)】

長かった列車旅もこの日で終わり。まずは未明にどこかの街で運転停車をしている時に目を覚まし、研究室のmtgにオンライン参加する。先生、修論全然やってなくてごめんなさい。私は今オンタリオ州のど真ん中の森の中にいます…mtg終了後直ぐに二度寝。最後の寝台を思う存分味わおう。

日が昇ると、辺りには民家が目立ち始め、段々と街並みが都会らしくなっていく。最後のブランチを頂いて展望席に食らいついていると、一際目立つCNタワーを筆頭にトロントの高層ビル群が目の前に広がる。

Union Station入線

1本だけだったレールが徐々に増えてゆき、VIAだけでなくGO transit等他の鉄道会社の列車も並び始め、ターミナル駅の様相を呈してきた。列車は幾度かの一旦停止の後、Toronto Union Stationに到着する。結局各所での遅れは尽く取り戻され、定刻より2時間の早着となった。かくして、4泊5日の(そして恐らく人生最後の)客車寝台列車旅は幕を閉じたのであった。満足感!!!!

Union Station外観

ところでこの駅もまた1927年開業と歴史深い駅のひとつなのだが、見た目があたかも美術館のようだ。高層ビル群の中に、ボザール様式とよばれるらしいまるで神殿のような見た目をした駅舎が建造当時のまま残っているのはひとえに羨ましい限り。日本だったら恐らく地震と戦争、その後上に百貨店増築などで少なくとも3回は建て替えられているだろう。

今日は駅近くのホステルに宿を取っているので、チェックイン時間まで辺りをうろつこう。まずは1番目立つCNタワー…

の根元にあるロジャーススタジアム…

の隣にあるトロント鉄道博物館に足を運ぶ。いわば宿命みたいなものである。かつての転車台と機関庫跡を中心に、カナダの鉄路を走った様々な機関車や客車を見学。なるほど軸重の制約が無いと早々に大出力の電気式ディーゼルが導入できるんだな、いい国だ…

梅小路みたいなものである

実はCNタワーもロジャーススタジアムも10年前トロントを訪れた際に訪問済みなので、今回は特に行くつもりは無いのだった。PRESTOというトロントの交通系ICを手に入れ、路面電車が初乗2時間乗り放題なのをいいことにチェックイン時間まであちらこちらを乗り回していた。
海沿いを歩いているとき一休みしようと腰掛けたベンチに鳥の糞が落ちており、カバンの底に大ダメージを負ったことだけが許せない。持っていてよかったウエットティッシュ。

憎きベンチ。対岸はビリービショップ空港。

バンクーバーやここまでの途中駅とうってかわって日本と同じくらいの暖かさに自律神経が狂う予兆を感じたので、チェックインして翌日の行程だけ調べて早々に就寝。今日もルームメイトが静かで助かる。

明日はナイアガラの滝を見てからモントリオールに移動。

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