うさ地蔵さまさま|ふあんクリエイターの推理日誌
うちには、うさぎのお地蔵さまこと、「うさ地蔵」がいる。
うさぎが家にやってきて
縁あって、うさぎが家にやってきてから、はや4年ほど経つ。人間でいうところの、おじさま?くらいのお年ごろ。
見ていて好きなところ。主食の牧草を、せわしなく、はみつづける様子。ラビットフード(ドッグフードのうさぎ版)のお皿に顔を突っ込み、「コッ、コッ、コッ、コッ・・・」と小さくも高らかな音で、がむしゃらに食べている姿。食いしん坊。目の前のことに集中する大切さを教えてくれているのかな?そして、わたしの食欲も、うんとわく。
また、うさぎは、わたしが忘れがちな「のどかさ」を思い出させてくれる。目が合うと、いつも
ー おまえ、もっとまったり生きたほうがいいぞ〜 ー
と諭されている気がしている。
今日も、4年前と変わらぬヤンチャさで跳ね回っている。このまま元気でいてね、ずっと一緒にいようね。でもそれは無理だ。自然の摂理に反する。
そして「うさ地蔵」になった
わたしが、人と人との対話の悩みについて主治医に相談していたとき、
極端な話、話す相手は人ではなくて、例えば、お地蔵さまでもよいのであって
との助言をもらったことがあった。前後の文脈を無視して話を丸めてしまうと、「話すことによって得られる納得感は、必ずしも相手が人でなくとも成立する」、つまり、人以外でも何かに話しかけると気持ちが落ち着くものですよ、と教えてくれたのだ。
お地蔵さまかー、とぼんやり考えながら帰宅する。ただいまー、と部屋に入る。すると、そこには灰色のうさぎがいて、うさぎのお地蔵さまがちょこんと鎮座していた。
そうだった!知ってはいたけれど、きみ・・・灰色だったね!というわけで、お地蔵さまは身近にいましたよ、というチルチルとミチルのような心持ちになったのであった。先生ナイス!
完全にアテレコだけど、「うさ地蔵」は今日もわたしに語りかけてくれる。
ー おまえ、もっとまったり生きたほうがいいぞ〜 ー
そしてわたしは、そだな〜と答える。いのちある限り、わたしと「うさ地蔵」の対話はつづいていく。
[つづく]