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森の中の7叉路

上の写真は、庭に来たキツツキ。
はい、田舎に住んでます。

近所の森は、松と白樺と楢の木くらいしかない。
この辺り、ドイツ北東部の土は砂質で、松林と言ってもいいくらい松が多い。
地面は松の葉と苔に覆われフカフカしている。

ほぼ毎日、この森に散歩に行くのだが、森にちょっと入ると、sieben Wege(7つの道)と呼ばれる7叉路にでる。
名前の通り、森の道が7本、放射状に分かれている場所だ。

どの道を行くかで散歩の時間が決まる。
時間がない時は30分コース、今日は40分コースとか使い分けている。

隣村まで達している道は歩かない。自転車で走る。
流石に1時間以上散歩するほどドイツ人化してない。

田舎に住み、森に行くと、この辺りは元々ゼンブ森で、人間が森を切り拓いて村やら町やらを作っているんだなあ、と実感する。
町の仕事場から村に帰る道路は、まさに森の中に無理矢理作った道で、その周りに少しずつ住宅地を開発してきたようだ。
カーブのあたりは森が切れる場所であるせいか、鹿に会うことがよくある。
特に寒い季節の遅い時間。
だから冬は、このカーブのところはゆっくり走る。100km/h制限のところを60km/hくらいで。

それでもあわや轢くところでした、ということがままある。
鹿のOMG!という表情が読み取れるくらいの際どさ。

これはウマ

同僚の何人かは実際に鹿を轢いてしまったことがある。
こちらの自動車免許の筆記試験には、「鹿を轢いてしまったらどうするか?」という問題が出る。
正解は、「警察か林務官に連絡する」なのだが、選択肢には、「積んで帰る。」が混ざっている。😆

最近、この辺りにはオオカミも増えているらしい。
一度、車から、森のきわに佇む灰色の狼を見たことがある。
狼が人間を襲うことは滅多にないらしいが、近所の女性は「森には一人で行かない。狼怖い。」と言っていた。
「ヘンゼルとグレーテル」や「赤ずきんちゃん」の世界だなあ、と変に感心してしまった。

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