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「英語を学ぶこと」と「英語で学ぶこと」のそれぞれのメリットとデメリットについて
今回は、英語学習について「英語『を』学ぶ」と「英語『で』学ぶ」という2つの方法を取り上げ、それぞれの背景や利点、欠点、適用の仕方、さらには國弘正雄氏がよく言っていた「慣れるまで習え」の考え方との関連について考えていきます。
1. 英語『を』学ぶ:基礎を固めるフェーズ
1-1. 「英語『を』学ぶ」とは
英語の構造やルールを直接学習することを指します。たとえば、文法書や単語帳を用い、問題集を解くような学習方法です。この段階では、英語を使うことそのものよりも、英語の仕組みを理解し、自分の中に「ルールブック」を作ることを重視します。
1-2. メリット
正確性を重視できる
基礎的な文法や語彙を学ぶことで、英語の「正しさ」を身につけられる。例えば、「I go to school yesterday」のようなミスは、過去形のルールを理解すれば防げます。理解が深まる
文法や構造を学ぶことで、聞き取りや読み取りが容易になります。「なぜその表現を使うのか」がわかるようになるため、応用力が高まります。自信を持ちやすい
体系的に知識を積み重ねることで、「間違えることへの恐れ」が軽減されます。
1-3. デメリット
即効性が乏しい
実際に英語を使う機会が少ないと、実践に結びつきにくい。退屈に感じることがある
文法書や単語学習は反復作業が多く、興味を持続するのが難しい場合があります。
1-4. 適用場面
初心者:言語の基本的な仕組みを理解しないまま進むと、途中で壁にぶつかるため、この段階は特に重要。
中級者で伸び悩んでいる場合:文法的な弱点を克服することで、アウトプットがスムーズになる。
2. 英語『で』学ぶ:実践で鍛えるフェーズ
2-1. 「英語『で』学ぶ」とは
英語を「学ぶ目的」ではなく、英語を「使う手段」として、他の知識やスキルを学ぶことです。たとえば、英語で映画を観たり、ニュースを読んだり、趣味や専門分野について英語で学習する方法が含まれます。
2-2. メリット
実用的なスキルが身につく
英語を使って他の知識を学ぶと、実際のコミュニケーションに近い状況でのスキルが自然に向上します。学習が楽しい
興味のあるトピックを扱うため、学習へのモチベーションが高まり、長続きしやすい。英語環境に慣れる
英語が「特別なもの」ではなくなり、自然に触れられる環境ができる。
2-3. デメリット
基礎が弱いとつまずきやすい
文法や単語の知識が不足している場合、内容が理解できず挫折する可能性がある。進捗が見えにくい
学習効果がすぐには見えないため、不安を感じる場合がある。
2-4. 適用場面
中級者以上:基礎がある程度固まっていれば、英語『で』学ぶ方法で実践力を伸ばせます。
興味がある分野で学びたい場合:自分の趣味や仕事の分野で英語を使うことで、英語を使う頻度が自然と増えます。
3. 國弘正雄氏の「慣れるまで習え」:両者をつなぐ考え方
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