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本が読めない日がある

活字好きですが余白不足によって本に向き合う気力がなくなってしまう時が確かにあります。

タイトルに共感して読了しました。

【なぜ働いていると本が読めなくなるのか】


 読書=自分から遠く離れた文脈に触れること
 本が読めない状況とは、新しい文脈を受け入れる余裕がないこと。
 →読書=ノイズと認識してしまう現象

これは本だけでなく、文化的な趣味や活動全般にもいえることだと思います。

子育てや家事のための時間や生きるために欠かせない睡眠時間も合わせると仕事以外のやりたいことに使える時間は実際のところ少ない。

スマホやPCを見ながら浅いインプットをし続けることによってぼーとしている時間ですら疲労回復になっておらず、自分のキャパを増やすことにも限界があるのかもしれません。

働きながら本を読むことができる世界を創るためには全身全霊で生きることによる、ある意味の思考停止をやめて半身で生きる必要があると著者は述べています。

一方で私は職業柄、普段社長や経営者に近い方と接しており、全身全霊で事業に取り組むエネルギーの熱さが好きだったりもします。

半身というバランス感覚で生きる選択が出来る社会は素晴らしいと思いますがやはり夢中になれる仕事があったらそれも最高の人生なのではないか。

結局、自分がどう生きたいかを真剣に考え、行動に移していけるように個人が人生のビジョンを持って生きることが必要だともいえるでしょう。

また、本書により明治時代からの労働と読書の歴史を丁寧に紐解き、解説してくれている本書により現代の新自由主義社会における読書の立ち位置が過去との比較により明確になりました。

個人的には、20代から30代にかけて自分の価値観に変化を感じていました。これは学生と社会人の違いに加えて新自由主義の台頭による社会の変化、その結果書店に並ぶ書籍の変化もあったということが理解出来ました。

働いていると本が読めないというワードに共感する人は多いと思います。このような本による提言を通して世の中の意識や価値観が再び変わることにも繋がるかもしれないですね。

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