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日記:あなたの未来に予約をする

友人と1泊2日の旅に出る。かれこれ数年ぶりの旅だ。

いろいろな事情があり、日程だけ押さえておいていて、詳細は近くなってからでいいか、と延ばし延ばしになっていた。

ようやく宿や交通手段について話しあっていた今日。


「あ。これ全然気楽な旅じゃないじゃん」


思いつきで、ふらふらぼうっと1人でどこかに行くのが常な私。久々に誰かと連れ立って泊まりに行くイベントに、ビビっていることに気がついた。

◆◆◆

旅の計画を立てる、つまり、それは相手の未来に予約をしていること。

相手の未来のビジョン(それがたとえすぐの予定だとしても)の中に自分が含まれている。その事実に、どきどきと嬉しさとほんの少しの不安を感じる。

当日に具合が悪くなって旅がポシャらないようにしなきゃ、という最低限の責任感もある。宿のキャンセル料とか、気になってしまうからね。

たとえ、相手が誰だとしても。

ビビっている、というより、感情の入り混じりに戸惑っていると言った方が正しいのかもしれない。

◆◆◆

1人なら家を出る時間も帰る時間も自由で、気分で行く場所を変えてもいい。実際、お目当てのお店を狙うより、成り行きで食べるものを決める方が多い。気分屋だから。

しかし、困ったことになった。

そんな1人旅を好んでしているうちに、自分の希望を申し出るのが苦手になってしまった。もともと苦手だったけど、さらに苦手になった。

誰かと出かけるとき、私はいつも相手の希望を優先してしまう。「ここ行ってみたい」「これ食べたい」と言い出せないのだ。

ただ今回の旅は、希望をはっきり伝えたい。相手の未来に予約を入れて時間を共有するのだから、その時間を有効的に楽しく使いたい。

私がどんなことを好んでいて、どんな楽しみ方をするのか伝わったら、嬉しい。それに、自分の意見を遠慮する方が、相手に気を遣わせてしまう。それは嫌だ。

もし相手の考えとズレがあっても、そのズレがさらに旅のおもしろさを産み、それはそれで刺激的な体験になりそう、と思ったのだ。


主張が苦手な私の、密かな挑戦。
少し勇気を出して、がんばってみようと思う。

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fumi
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