【To LuckyFes2023②】LuckyFesに目指して欲しい「フェス」の姿、知られて欲しい「ひたちなか」の魅力
茨城県ひたちなか市にある国営ひたち海浜公園にて開催される「LuckyFes2023」に関する連載の第2弾です。
(第1弾【To LuckyFes2023①】LuckyFesの特異性と、地方ラジオ局が作る「フェス」はこちらからどうぞ!)
※アーティスト名・パーソナリティー名等は敬称略
ブッキングの工夫により、従来のフェスとは違う「文脈」を紡ぐことが可能に
従来のロックフェスは、アーティストとの「濃い」人脈や独自の強いブッキング力によって魅力的なタイムテーブルを作ってきました。
ROCK IN JAPAN FESTIVAL(ロッキン)やVIVA LA ROCK(ビバラ)のような音楽雑誌系のフェスは、日頃から取材・インタビュー等でアーティストと真正面から向き合って接しているからこそ可能となるブッキング、年々積み重ねてきた確かな実績によるブランド力で、音楽・フェスファンにとって魅力的なタイムテーブルを実現させてきました。
また、FUJI ROCK FESTIVAL、SUMMER SONICなどは、海外のレジェンド級のアーティストを招致することも可能な力を持ち、長年ファンから愛されるフェスとして不動の存在となっています。
そんな従来のフェスと違い、フェスとしての歴史が浅い(まだ2年目)LuckyFesは、今年のブッキングに関しては相当な努力で実現させたのだと思います。
LuckyFesの「5つのコンセプト」の1つ、「クロスオーバー」。今回のLuckyFesは更なるクロスオーバーを推し進めるべく昨年以上に幅広いジャンルのアーティストのブッキングを試みました。
その結果、従来のロックフェスとは違う「文脈」がそこには表れてきたと感じています。
例えば、LuckyFesは法人と個人協賛者を公開募集していますが、シルバーパートナーの株式会社MAGES.は西川貴教が特別顧問を務める企業で、西川貴教の出演もそれに関連して実現した可能性が高いことが伺えます。
西川貴教招致で期待できることは、西川さんが地元・滋賀で自治体と協力して築き上げてきたイナズマロックフェスのノウハウの吸収だと思っています。LuckyFesはロッキン以上に茨城県・ひたちなか市との関係をより強化して実施に至っているはずです。であれば、「地域密着型のフェス」の成功例として広く知られているイナズマロックフェスのノウハウを学び吸収することにより、「地域密着型のフェス」として今後よりよいフェスに磨き上げることが可能になるのではないでしょうか。
また、3日目はSKY-HI(AAA日高光啓)率いるBMSGやスターダストプロモーションといった芸能事務所から複数のアーティストをブッキングすることができたことや、つばきファクトリー、新しい学校のリーダーズ、Da-iCE、s**t kingzなどを招致できたことにより、「ダンスの祭典」としての側面も出てきました。踊る系アーティスト(アイドル・ダンスボーカルグループなど)が好きな人にとってはたまらないブッキングで、そういった方々からの注目度が高いフェスになりました。踊る系アーティストが好きな筆者の知人も3日目への参戦を前向きに検討しています。
3日目の7/17のGREEN STAGEでトリを務めるs**t kingzはAAAやDa-iCEの楽曲で多くの楽曲の振付を担当しています。また、Da-iCEはもともとAAAのライブのオープニングアクトを務めていた時代もあり、SKY-HIとの繋がりが深いアーティストです。BMSGアーティスト、s**t kingz、Da-iCEの繋がりから、昨年のAwich・JP THE WAVY・¥ellow Bucksのようなコラボ、「クロスオーバー」をファンとしてはどうしても期待してしまいます。
「茨城県ひたちなか市」の「真の」魅力とは
茨城県ひたちなか市。
ロッキンにしても、ネモフィラにしても、全国的に「茨城県ひたちなか市」は「国営ひたち海浜公園」が存在しているがゆえに知られているところがあると思います。
しかし、ひたちなか市の「真の」魅力はそこではないと、LuckyFesをきっかけにひたちなか市に何度も訪れて思うようになりました。
ひたちなか市の「真の」魅力は、そこで日常を過ごす「ひと」です。断言できます。
ひたちなか市は「ひとが咲くまち。ひたちなか市」なのです(※「ひとが咲くまち。ひたちなか市」はひたちなか市のキャッチコピー)。
ひたちなか市に行くと、行きつけの飲み屋さんでも、ふらっと歩いている時にすれ違う子どもたちも、那珂湊のおさかな市場でも、みんな笑顔です。みんな元気です。
そこには、国営ひたち海浜公園や那珂湊といった、いわゆる「観光地」を抱えているから、ということだけではないひたちなか市に関わる人々の生き生きとした姿があります。
そんな「ひたちなか市」の魅力を伝えているのが、日本一に輝いたこともあるひたちなか市の広報の職員の皆さまです。
ひたちなか市は、水戸ホーリーホック(サッカー)・日立Astemoリヴァーレ(バレー)・日立ハイテククーガーズ(バスケ)・日立女子陸上競技部(陸上)とホームタウン協定を締結しており(※茨城ロボッツ(バスケ)とはフレンドリータウン協定を締結)、その情報もひたちなか市公式Twitter・note等で積極的に発信されていますが、主役はあくまでも「ひと」。記事で取り上げられる選手たちは皆キラキラ輝いていますし、それを見るファン・サポーターたちも幸せになれるような発信をされています。
スポーツだけでなく、ひたちなか市で日常を過ごす中で必要な情報や、思わずほっこりしてしまう情報などをたくさん発信されています。一部紹介しますが、紹介しきれません。
ひたちなか市は日立製作所関連会社の企業城下町で、水戸市のベッドタウンという側面も持っている土地柄です。水戸ホーリーホックの2023年度トップパートナーで、2025年よりひたちなか市での新工場稼働を目指しているJX金属も日立鉱山(※ここから日立製作所も生まれます)をルーツに持つ企業です。ゆえに、それらの企業の取引先など、仕事でひたちなか市を訪れる市外の方が日常的に多い場所でもあります。
だからなのか、ひたちなか市はロッキンが立ち上がるずっと以前から「外から来る人に優しい」土地柄だったのではないかという気がしています。
そんなひたちなか市は、
と言われているそうです。「ひとの新しいチャレンジを後押しする」風土があるからこそ、ロッキンやLuckyFesの立ち上げも可能だったのではないでしょうか。
筆者の個人的なチャレンジもひたちなか市の方々に触れ励まされたからこそ実現できたと思っていますし、つい最近は「ひたちなか市のもっとディープな面も知って欲しい」という方に紹介していただいたラップに詳しい方と人生初のサイファー(ビートに乗せて交互に即興ラップをすること)をやってしまいました。こんなエキサイティングな経験はひたちなか市だからこそできたのだと思います。
そんな「ひとが咲くまち」ひたちなか市が筆者は大好きです。
そのひたちなか市の公式TwitterさんがLuckyFesの公式アンバサダーに就任してくださいました。
ロッキン時代は、「国営ひたち海浜公園」という環境自体が「ロッキン」にパッケージされている(フェスの提供する環境の魅力の一つとして内包されている)イメージでしたが、個人的にはLuckyFesを「通して」ひたちなか市や茨城県の魅力をもっともっと知って欲しいと強く願っていますし、それが可能なフェスであると信じています。
筆者自身がLuckyFesをきっかけに「ひたちなか市」の、「茨城県」の魅力に気づくことができたからです。
LuckyFesの来場者の皆さまに「ひたちなか市」「茨城県」のよいところがたくさん伝わりますように。LuckyFesも「ひとが咲くフェス」になりますように。心から願っています。
「ファミリー」だけでなく、「コミュニティー」の集いの場としてのフェスへ
あるひたちなか市民の声です。
フェスが広く世で語られる中で、上記のようなエピソードを見かけることはなかったので、大きな気づきを得ることができました。
Sさん曰く、どんなアーティストが来るのかも(集客・注目度上)大事だけれども、「フェス」という場が地元に用意されることによって、地元の仲間と久しぶりに集まり楽しい時間を過ごせること自体がとても大事な要素だったとのことです。だから、ロッキンももちろん素晴らしいフェスだったけれど、LuckyFesにも期待しているとのことでした。
Sさんの言葉に、「そうか、フェスはそういうコミュニティーの集いの場としての活用の仕方もあるのか」と思ったので、今年のLuckyFesは勇気を出していろんな人と過ごしてみようと思いました(日頃はフェスも試合観戦もひとりで過ごしています)。
15日は数年ぶりに会う友人たちを誘ってみました。「普通に集まるのもいいけど、茨城で、フェスで久しぶりに会うのも面白いんじゃないかな?」と提案してみたところ、友人たちは本当にチケットを申し込んでくれました。16日は学校で出会った方を誘ってみました。サンボマスターで一緒に盛り上がろうと思います。17日はひたちなか市で知り合った方に挨拶したり、宇宙まお(水戸ホーリーホック応援ソング担当アーティスト)のステージを水戸ホーリーホックサポーターの皆さまと楽しく盛り上げたい!どの日も本当に楽しみです!ちなみにフェス中は、水戸ホーリーホックのユニフォームを着て過ごそうと思っています。
ひたちなか市の皆さま、茨城県の皆さま、市外・県外の皆さま。大切な方々と素敵な時間を過ごすためにLuckyFesを「活用(利用)」してみませんか?いろんな方を誘ってみたら、意外な楽しみ方ができるかもしれません。
実際にLuckyFesをいろんな方々に紹介してみたところ、出演アーティストのラインナップは概ね好評でした。LuckyFesを人に紹介した時の個人的な感触にはなりますが、フェスのブランド力・知名度にあまりこだわりがなく、人の集うお祭りごとそのものが好きな方や、特定のアーティストが目当てでそれ以外の過ごし方はその場で柔軟に対応できる方にはLuckyFesは合っていると思います。
ここまで筆者の個人的な思いを綴ってみました。参考の一つにしていただけたらと思います。
LuckyFesでお待ちしております!
今回の記事は以上になります。
<今後の内容予定>
・筆者のオススメアーティスト
・出演アーティスト楽曲に関するコラム
などを予定しております。
また見かけた時は読んでいただけると嬉しいです!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?