フリーランスの優雅な休日問題
「休みの日、なにされてるんですか?」
この質問が、いつも答えに詰まる。なにをしてるかが答えられないんじゃなく、そもそも「休み? あったっけ」となるからだ。そこからだ。遠いな。
いや、べつに質問した相手もそんなに真剣に僕の休日をリサーチしたいわけじゃなく、ただの会話だというのもわかる。究極はライターの休日なんてどうでもいいのだから。
だけど自分の中では、まるで哲学的な問いでもされたかのように変換される。残酷な休日のテーゼ。
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フリーランスという形態というか生き方は、文字どおり「自由形態」だ。
時間や場所に縛られないというのが建前上はある。だからってフリーランスだけ「時差あり」で仕事や打ち合わせできないし、リモートでできるからってクライアントとの打ち合わせをひとりラニカイ・ビーチの波音と一緒にお届けしたら微妙な空気になる。
まあそれはいいとしても、フリーランスを選択した時点で「休日」の概念は消滅するのだ。厳密には。
なにかの縛りがあり、オンがあるからオフの概念が成り立つわけで、なにも縛りがなくなればオンもオフもない。電源の必要がないガジェットみたいなものだ。スイッチを入れる概念も切る概念もないし、いつでもどこでも使える。
休日というもので充電しなくてもいいフリーランス。
そう考えるとフリーランスという生き方はある種のエコなのかもしれない。