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新しい風に乗って盛り上がった三条凧合戦


移住してきたこの新潟県三条市で、370年も続く歴史ある伝統行事の凧合戦。

凧同士を空中で絡ませたり、糸を切って落としたりして勝負をする子供の喧嘩がはじまりと言われています。
三条歴3ヶ月の新参者が初参加してきました。

凧と書いて、イカと読む。

なぜイカなのかを調べてみると、そもそもタコではなくイカと呼ばれていたのだそう。

凧は昔から子供の成長を願って端午の節句に揚げられていましたが、
江戸時代、次第にケンカに発展し、ケガ人や死者まで出たことから幕府から凧禁止令が出ました。

そこで役人から言い逃れるために「あれはイカではなくタコだ」という屁理屈?が根付いていったのが、イカからタコへと変身したいわれです。

私のような関東出身は「タコ」と呼んでますが、関西は「イカ」と呼ぶそうで地域で違うんですね。おもしろい。

これをスマホで書いていても、「いか」と入力しても「凧」の漢字変換が出てこない。
それくらい「たこ」の方が今では一般的ということですね。
(おかげで「たこ」と打たなければならなくてこんがらがります)

六角形の由来

合戦で揚がる凧は、世界的にもSANJO ROKKAKUという名で知られている六角巻凧。
縦の竹軸を取り外してくるくると巻いて収納できるようになっています。
昔は山に凧を持って行くために持ち運びできるような作りになったのでは、とも。

なんと六角巻凧は700〜800年前に三条で発祥したとも言われていて、想像つかないほどの歴史の深さ。
鍛冶屋の子どもたちが武士族の子どもの大きな凧に勝とうと、生み出したのが六角形のこの形らしいです。

相手の凧に絡ませて落とす。落ちたはずみで破れたり、その度に修復しながら合戦へ挑みます。

この六角形の凧というのはとても操作性が良いらしく、さすがものづくりのまちという感じ。
なんだか三条らしいなと思いました。

風を読みながら巧みに糸を操って相手の凧に絡ませて落としたり、空中で糸を摩擦で切って落としたり。
技によって加点され合計点数を競います。

操る揚げ師とその糸が入った籠を持つ役が走り回り、指示を出す声が飛び交い、落ちてくる凧の迫力。
風が強くなると凧がいくつも絡み合って大混戦。
見てるだけでも臨場感と迫力満点ですごくおもしろかったです。

それに大人たちがこんなに必死で勝負に挑む姿を間近でみることって、なかなか無い。
こういう大人達の姿をみて子供たちは何を感じたでしょうか。

子ども用の凧も。
子どもたちもそこらじゅうで凧を揚げて楽しんでました
保育園児と三小相承会の和太鼓演奏。

アトラクションもたのしい。

三条凧ばやし

伝統をつなぐ兄弟組

3年ぶりとなる開催で、新しく誕生した若手による5つの凧組。
そこにそれぞれベテランの凧組の揚げ師が加わる兄弟組という取り組みが今回から導入され、これからまた新たに盛り上がる予感です。

若い世代の地元を盛り上げようという想いが本当に強い三条市。
それを確かな経験と技術をもってリードするベテラン勢。
職人が多いこの町ならではの縦のつながりというか、
築いてきた歴史が生み出した地域性は、他にはない三条特有のものに感じました。

三条マルシェも同時開催

実は最初こちらの方がお目当てだった三条マルシェ。
たくさんの人で賑わってました!
地元の美味しいもの、ありすぎて目移りするくらい。
端から端まで買って食べたかった。。

自衛隊の体験コーナーも。子供たち楽しそうでした。

今回は凧合戦に思いのほか熱中してしまったため、次回のマルシェを堪能したいと思います。笑
地元の方でも凧合戦に初めて来たという方がいたり、行ったことない方もいるみたいでまだまだ盛り上がる余地がありそうです。
こんなに楽しめるイベント、全国に大声で拡散したい!

この広くて気持ちいい場所で凧を揚げたら楽しいだろうなぁ。
お天気と心地良い風も相まって、遠くから見ているだけでもとても気持ちよかったです。

秋には若手による凧合戦が控えてるようです。
これは行くしかない!


こちらで移住したい町1位になった三条市を紹介してます!↓

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