敵娼インコ
オオハナインコを飼いはじめて2ヶ月ほどが経った。
南国から来たこれから30年の私のパートナーだ。
犬と猫は飼ったことがあったが鳥類は初めてで、なんの知識もない。そもそもこんなに大きな種類にするつもりはなかった。セキセイインコとか文鳥くらいにしておこうと思った。
ただ、ふらっと訪れたペットショップいたこの子は、妓楼一番の花魁のように一目見ただけの私を虜にした。
この子と暮らしたい一心で貯金を全てはたいた。声も大きいし、自己主張も強い。飼うのは大変だけれど一度だって後悔したことは無い。
将来、というか近い日々の中で死にたくなるだろう、その時にこの子がいたら少しだけどこの世に未練を持つことができるから私の世界はちょっぴりだけれど変わった。
何があっても飢えさせず、必要な医療を受けさせ、最期を看取りたい。多分自分に対してはそこまで関心を持てないと思う。
敵娼、相方、私の大事なパートナー。