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「零の発見」 吉田洋一

岩波新書  岩波書店

この新書は「零の発見ーアラビア数字の由来ー」と「直線を切るー連続の問題ー」の二本立て。とりあえずp25まで。初版はなんと昭和14年…
(2020 02/16)

「零の発見」からは、有限少数というのは分数で表現できる数(割算の仕方を考えると理解できる)だということ、13世紀頃には位取り表記の禁止令が出たこと、と言っても本格的な普及とそれに伴う西洋式ソロバンがなくなってきたのは、活版印刷の普及からということ。この本には、では日本のソロバンがなくなるのはいつになるだろうか、とあるけど、どうなんでしょうね。今まだ珠算教室とかあるのかな。

「直線を切る」の方はまだ序盤だけど、ギリシャ人は古代エジプト人などとは異なり書き言葉をただの記号、符牒として見ており、書き言葉では哲学とかを記すのはできないとずっと考えていたという説を紹介している。それがピュタゴラスやソクラテス、さらにはプラトンくらいまでは続いていたという。
(2020  02/26)

 しかしながら、大きさのない点が相集まって、いかにして長さのある線分が生じうるか、というのは当然おこるべき疑問であろう。
(p142)


(2020  02/27)

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