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呼吸

同じであれば必要としてくれるのだろうか
同じであれば浮いたりせずにみんなと仲良くなれるのだろうか
同じであれば変な負い目を感じずに堂々と生きられたのだろうか
同じであればこんな私でも愛してくれたりするのだろうか

そうやってずっとみんなと同じでありたい、普通でありたいと
周りの視界から見る世界で生きていきたいと
何度も焦って、後悔して、結局大衆に馴染めない自分を責めて
呼吸すらも辛くなるような生活を繰り返して
小説の同じページを何度も読み返してるようなくだらない人生だと
藻掻き、諦める日々を過ごし、色んな事を蓄える中である日突然
普通になりたいと羨むのに疲れた
可視化できる情報で作られた人間になれるように生きる事に飽きたんだ
私は何も持っていないし、
きっとこれから先も同じにはなれないと思う
でももうそれでいいんだと思うんだ
同じでありたいと普通を装う前よりもちゃんと呼吸が出来るから
息を吸って吐くことが気持ちいいと思えたから
同じでも同じじゃなくても生きることは大変なんだから
同じページは同じようでも少しずつ解釈が変わるのだから
今は今の自分で息を大きく吸いたい

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