エアライン受験はビジネスだ① 〜エアラインスクールは必要か〜
CA受験でよく話題になること。
エアラインスクールに通うべきか否か?
この記事ではここ数年の話、かつ私の個人的な主張を取り上げておりますので悪しからずご了承ください。
1. エアライン受験業界の人々は、なぜ必要以上に煽るのか?
一言で言えば、それがビジネスだから。
CAになるには血の滲むような努力が必要で、一部の選ばれた人たちだけがなることができる。容姿は淡麗であるべきで高い英語力が必須。適当に受けたら絶対落ちますよ…
そうやって煽れば不安になった志望者が殺到してエアラインスクールは儲かるし、航空会社もそれだけの難関を勝ち抜いてきた人たちが働いているというイメージアップになる。というか、JALもANAも自分たちでスクールをやっている。(高いお金払って行っても採用してくれる保証がないんだからなかなかキビシイ。会社側からしたら利益になるし採用開始前から選別ができるしいいことしかなくてズルイ)で、私が必要以上に煽ってるなあと感じた理由が2つある。
まず、1社目で初めてCA受験をしたとき(当時CA受験に関する知識がほぼゼロ)に、スクールが存在するくらいだからどれほど特殊な採用試験なのだろうと身構えて行ったら、最終試験で健康診断がある以外他の企業と何も変わらず面食らったこと。些細な仕草や正しい日本語が使えているかなどは見られていたとは思うが、総じて特別な対策が必要と感じるものではなかった。グループ面接でいかにもそれらしい回答をしている人たちの横で、正直すぎる回答をして後で凹んだが合格していた。(この辺の話も後日してみたいと思う)要は他の企業と同じように対策するので十分だったと思ったのだ。
次に、実際にCAになってみてからCA受験指導などをしている人たちのブログを見ていると大袈裟に書いてあると感じたこと。そもそもただの一会社員である。毎日の業務も別にスペシャルなことがあるわけではない。ステイ先だって何回も行けば飽きる。他にも、例えば初期訓練がとにかく厳しくて辛い!とか、英語がでいないとスタートラインにすら立てない、とか書かれている。訓練は勉強が苦手な人は確かに厳しいかもしれないが鬼教官みたいな人はいなかったし、びっくりするようなTOEICの点数で入社してきた人もいた。2社目に至っては、某ブログに並大抵の努力ではダメで1度目の受験で受かるなんて相当レアケースみたいに書かれていて、いやいやそんなことねえよとツッコミたくなったものだ。こんな書かれ方をすれば焦るのも仕方ない。
というわけで、CA受験はすごく大変だとか類稀なる才能が必要とか思っている方もいらっしゃると思う。だが、私はもっと肩の力を抜いても大丈夫だし、いろんな人にチャンスがあるんだということをこのnoteを通して伝えていきたい。楽しくていい仕事だから。
2. スクールに通ったほうがいいのか問題
1ではエアライン受験はビジネスであると語ったが、このビジネスを牛耳ってると言っても過言ではないのがエアラインスクールの存在だ。で、よくあるのがこのスクールに通うべきか?論争。実際のところ、別にスクールに行かなくたって受かる人は受かる。前述のように、私の経験からはエアライン業界だからって特別な対策が必要とは思わなかった。ただ2社目を受けるときに少しだけ検討して調べたことがあった。
そこで思ったのは、必要十分以上の対策が含まれているということ。
例えば、お辞儀の仕方や話し方。メイクレッスン。
だがこれらは他の会社を受けるときにも意識すると思うし、それくらいで十分だと思う。
自然にお辞儀をすればいいだけだし、正しい日本語で論理立てて考えを話せばいいだけだし、メイクについては清潔感を表現できれば十分だ(※アジア系など見た目が大事になってくる会社についてはこの限りではない)。
それができないなら他業界の企業にも受からないと思わない?という話。
ES対策や面接対策も、ほかの企業を受けるときに一通りやっただろうし、第三者の目が必要なら近しい人を頼れば良い。スクールの講師は業界の知識に通じてこそいても面接官ではないから、絶対いい答えを導いてくれるとは限らないのだ。
また、過去に現役だった人たちが講師をやっていたりするが、その人たちは所詮過去の人。数年も経てば会社の内情も大きく変わるし、そのような人たちのブログなどを見ていても現役からすると間違ったことが書いてあったりする。
厳しい話にはなってしまうが、採用されるために何が必要で面接でどう振る舞うべきなのか、自分の頭で考えて行動できるような人になるべきではないか?せっかく高いお金を払ってスクールに行っても、言われたことだけを鵜呑みにして対策した気になっているようでは、入社してからも苦労するかも。
というわけで、私は基本必要ないと思う。特にお金や時間に余裕がない人は、無理して通うほどの必要性はない。
3. とはいえ専門の就職学校があることはメリットでもある
一方で、CAやエアラインに特化した就職学校があるというのは他の業種にはあまりないメリットでもある。使うならお金を払う以上賢く使い倒すべきだ。私が考えるスクールのメリットは以下の3点。
①外資系航空会社の採用代行/推薦制度
大きめのスクールの一部では、外資系航空会社の採用代行をしていたり、推薦制度があったりする。志望する会社がこれに該当する場合、通っていて損はない。採用代行ならいつも通っている校舎が採用会場になるし、推薦制度なら書類試験が免除されたりする。そもそもこの制度は、日本であまり労力や時間をかけずに効率よく採用するためにあるので、その成り立ちを考えればスクールで目をつけてもらえた方が有利だろう。利用するほかない。
②先輩のリアルな声を聞ける
どんな仕事でもそうだが、働いてみないとわからないことがたくさんある。だいたい採用関連のページには良いことしか書いていないし、入ってみたら内定時に言われたことと違った!となることもあるだろう。そういったギャップを解消するためには、実際に働いている人の生の声を聞くことだ。卒業生のつてを辿れば、きっと行きたい会社に勤めている人がいるだろう。CAになる人は世話好きな人が多いので、快く答えてくれる人が多いだろうし、講師が言えないような内情も話してもらえるかもしれない。今時SNSなどでOB/OGを探すのは以前ほど大変ではないとはいえ、スクールの人脈を生かせば時間の節約にはなる。
③英語がどうしようもなくできない人
エアラインスクールの授業にはたいてい英語対策があるはずなので、英語力が足りなくて伸び悩んでいる人にとっては使えるかもしれない。スクールの英語の授業を受けたことがあるわけではないので品質の保証は致しかねるが、自力でどうにもならない人は利用してみるのも手かも。そもそも英語力がどれほど必要か?という話はまた後日。
4. まとめ
そもそもCA受験が特別に思えてしまう理由として、憧れが先行することが多い職業なため、苦労してCAになったという成功体験がより大きく見えてしまうところがあると思う。でももちろん、そんなにスーパーすごい職業ではない。夢を叶えた人の話は綺麗に聞こえるのだ。
実際のところ、就職するための情報がこれだけ手に入りやすい職業もなかなかないのでは?そう考えると、実は意外とどんな人でもチャンスがある職業だったりする。このビジネスをうまく利用するのか利用されてしまうのか、あなた次第というわけだ!
この記事の表題に関する私の答えは、なくていい、けど使うなら使い倒せ。
そして、私の個人的なおすすめは、エアラインスクールに行くより接客業を経験せよ。正直これがいちばんの近道だと思っているので、後日また記事にしたい。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回は専門学校問題について触れる予定。
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