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物語をかくひと


ほんとは凪良ゆうさんの、

流浪の月

私の美しい庭

がひどく染みたので感想を書こうと思っていたが

書いてないまま過ぎてしまったので、再読したときにかく


最近、本や漫画を読むことが増えた

外に出られず、感情が死んでしまいそうになるのを

物語は優しく、ときに激しく揺り動かしてくれる


物語を読むことは前から好きだったが、

最近は今までと違った感情が生まれてくるようになった


作者の人はどうやって育ってきたのだろうか

いつどこで何を感じてきたのだろうか


薄っぺらな言葉になってしまうが、

作家さんは本当にすごいと思う


本や漫画の登場人物には色々な性格・価値観の人が出てくる

でもそれを描く作者は1人だ

その作者が、

かわいい主人公も

嫌な元カノも

自分勝手な彼氏も

鬱になった友達も

うるさい近所のおばさんも

全員の性格も価値観も話し言葉も、作者が1人で作り出している


もし登場人物のことを嫌いながら書いたら、

きっとその人物は感情の乏しい、面白みのない人間になるだろう

そんな人間たちが集まった物語は、きっとつまらない


最近はまった作家の凪良ゆうさん、

昔から好きな漫画家の芦原妃名子さん

の作品は登場人物みんながしっかりそれぞれの考え方を持ち、

嫌に見える人にも、

そうなってしまった背景や

どこかで優しさを捨てられないところがあったりする


自分から見えるものだけで判断してしまうと

嫌な奴は嫌なやつで片付いてしまうだろう


好きな人1人の感情の動きや行動を考えることも難しいのに

登場人物それぞれの考え方に思いを馳せて

たくさんの人間を完成させ、

物語をつくっていく人はやっぱりすごい


どう生きればそんな風になれるのか

作者への思いが募ってしまうようになった


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