最強チームを作る! エンパワーメントとは?【#推薦図書】
ある日突然、「マネジメントに携わってほしい」と会社に言われた、ポンコツ派遣社員の私。
マネジメントって、何するの?
と思って書籍を手に入れたことを、以前noteに書いた。
私の職場は、事務を専門に行う会社だ。
郵便やメール等で到着する書類の照査を行い、パソコンで入力していく。
通常業務の傍ら、かかってくる電話も多く、集中して仕事をしなければいけないと同時に、作業中断を余儀なくされることもしばしばだ。
そんな職場での私のマネジメント業務は現在進行形。
最近、
「このチーム、いいカンジに育ってきたんじゃない?」
って思うことが増えてきた。
私と同じく非正規雇用の女性ばかりの職場で、家事や育児の傍ら、勤務しておられる方が多い。年齢も経験値も出身地もバラバラだ。
特にウチのチームは、入社して年数が経っていないメンバーがほとんどである。
そのせいで「これ、やろうね」って声をかけても、結局もじもじして行動に結び付かず、中身が伴っていない、なんてことが、以前は何度もあった。
例えば…
・外線電話を率先して取ってくれない。
・「誰かがやってくれる」と難しい案件は放置。
などなど。
みんな真面目で、一生懸命。
だけど「私なんてまだまだ」と謙遜して、チャレンジ精神に乏しい。
「できないから、やらない。やらないから、いつまでたってもできないまま」
そんなチームだった。
誰もができる簡単な業務はド新人におまかせして、少し経験を積んだメンバーには、もうちょっと成長してほしいなぁ。
私は変わらないチームに、ちょっとイライラしていた。
私はいつしか、日本海軍の連合艦隊司令長官・山本五十六の名言、
を心の中で唱えるようになっていた。
なんで変わってくれないんだろう。
私はもんもんとしていた。
そんな時に出会ったのが、この本。
『まんがでわかる 社員の力で最高のチームを作る 1分間エンパワーメント』
まんがと思って、侮ることなかれ。
これがかなりのお役立ち本だった。
元々はリーダーシップの権威、ケン・ブランチャード博士が刊行した書籍をまんが化した1冊である。
本の帯に
「リーダーの悩みは、『成長意欲がない』『いつも指示待ち』『チャレンジしない』」
って書いてあって「ウチのチームのことじゃん!」ってなった。
そんな悩みは、「エンパワーメント」の実践で解決する!
と書いてある。
エンパワーメントってなんだろう?
エンパワーメントとやらを実現できれば、理想のチームになれる!
私は、くいいるようにこの本を読んだ。
物語の主人公・渚は、会社の新プロジェクトにアシスタントとして任命される。
複数のチームのプロフェッショナルが集まって、新プロジェクトが立ち上がったものの、リーダーとその他メンバーがギクシャクして、チームがうまく回らない。
渚はヒントを求めて、ビジネス朝活に参加するのだった。
というお話。
まんがで描かれているから、わかりやすい!
情報共有の大切さ、未来に向けてあるべき姿(ビジョン)の擦り合わせの重要さなど。
原著に沿って解説があり、エンパワーメントの実践で変化したという星野リゾート代表の方の経験談もはさまれている。
私は、この本を読んで、どうしてチャレンジしない集団に育ってしまったかを悟った。
会社は「人間だからミスはつきもの」だと言ってくれるわりに、「ミスは許されません」などと言う。
相反しているのだ。
許されない組織で、チャレンジなんてできるわけないよね。
ミスが許されない組織で、どうしたら安心してお仕事してもらえるだろう?
私にできることは、
皆が感じる不安に寄り添うことだと考えた。
知識を共有し、問題を一緒に考え解決しながら、あるべき姿に導く。を実践し続けた。
もちろん、いっぱい失敗もあったけど。
現在、社内で電話が鳴りっぱなし、なんてことはない。
今までだったら、「どうしよう?」って思うことが起こったら、
・放置する。
・同僚同士で「どうしよう、どうしよう」と不毛な話し合いをする。
・「どうしましょう」って私に泣きついてくる。
の3択だった。
それが今や「やっておきましたよ」って、自分で最善を考え動ける人材が育ってきた。
飛躍的な成長に舌を巻いている。
先日、派遣のコーディネーターさんに、みんなの変化について報告していたら「安心して相談ができる人がいるから、皆が成長しているのでは」と言ってもらえた。
ホントにそうだったら嬉しいな。
これからもこの書籍を時折、読み返すことだろう。
ホントは原著に触れる方がよいのだろうけれど。
まんがであるこの書籍でも、充分エッセンスを感じ取れると思う。
だがしかし。
皆の進歩に喜ぶ反面、実は別の問題が水面下で起こっているのを、その時の私はまだよくわかっていないのでした。