Episode13. 「夫の育休」は、妻の負担軽減だけじゃなく、家族みんなで幸せになるため
「夫の育休」って、どうしてときに
ネガティブに語れるのでしょうか。
ググってみると、
「子どものお世話を頼んだのに、スマホ見ながら隣にいるだけ」
「家事育児しないで、寝坊に昼寝なら、いない方がまし」
「お前のリフレッシュ休暇じゃない」
「食事を用意しなきゃいけないから、逆に疲れる」
などなど、いろんな現実が垣間見えたのですが…。
確かに、子どもから目を離すのは危ない。。
安心して任せられない!!!
役に立たない上に、あなたのお世話までしないといけないの!?
確かに。確かに・・・!です。。
ですが、、です。
「夫の育休」って、
基本的には「夫のもの」と思ったら、
お互いにもっと楽なのでは?
今日は、どなたかをご不快にさせてしまったら…と
ヒヤヒヤしながら、書いています(汗)
*
私の夫が育児休業を取得したのは、
息子が生まれて2ヶ月目。
約1ヶ月弱のお休みをいただきました。
「ファミリーキャリア」
「家族としてキャリアを考える」
など考え始めたのは、息子が3〜4歳の頃ですから
それよりもずっと前のこと。
働き方改革という言葉もなく
女性活躍推進法なんてものもなく
妊娠中に保活の大変さを始めて知って焦る、
男性が育休取れるなんて知らなかった!すご!!と驚く、
当時は、そんな知識レベルでした。
(普通ですよね?いや、情弱??苦笑)
*
“洗礼”を受けたのは、妊娠中。
職場で育児休業を申し出た夫が、
「男性なのに育休なんて」と
上司から難色を示されたという話を聞いたときでした。
「え?」
「反対とかされるの?」
「権利でしょ」
と反発を覚えたものの、
私は正直、ものすごくショックでした。
いや、夫の方が
その上司と対峙しているのだから、
もっとショックとか憤りとかあったと思うのだけど。
なんていうか、
「出産後は、親も遠方だし、私ひとりで頑張らないといけないんだな・・」
と、孤独感や頼りなさが湧いてきたのと同時に、
「世の中、厳しいな」
「絶対に困るのに、会社って冷たいな」
と、なんというか絶望的な気持ちすら感じたのを覚えています。
*
私の周りには、
育休をとったことがある男性がいなかったのですが
(だって、当時の男性の育休取得率は5%切ってるんだから、激レアですよねw)
夫の同僚で、たまたま仲のよい少し年上の男性で
ちょうど最近、育休をとったことがあるという方がいて、
いろいろと相談に乗ってもらったようでした。
結局、夫は「絶対に休む」と
心折れずに、
上司やプロジェクトチームの方とも交渉、調整して
なんとか1ヶ月弱の休暇を取得したのですが、
(必要に応じてミーティングなどには出るという条件付き)
「育休を取るだけで、男性は大変なんだ」
という事実を目の当たりにして、
「よく頑張って交渉してくれた!」
と、感謝の気持ちと、安心感で、いっぱいになりました。
上司が賛同していない職場で、
育休を円滑に取れるよう、自ら動くって
ものすごいパワーと気力が削がれるのではないでしょうか。
職場環境にもよりますし、
昨今は局所的に、だいぶ事情が変わってきているようですが、
まだまだ日本の男性の多くは
このような高い高いハードルを超えて
育休を取得している。これが現実なのだと思います。
*
育休を取れるよう、奔走したことを知っていたし、
出産前も、育休取得前も、
遅くまで仕事して、疲れていた夫。
そんな姿を見ていたからでしょうか、
「休みになったら、思い切り眠れるね!」
「あとちょっと頑張れ〜」
と、自然とエールを送りたいなと思いました。
もちろん、多少はイラッとしたことがあったはずだけど
いま全然思い出せないのです。
思い出せるのは、2月にドカ雪が降って、
暖かいリビングから、家族3人で
まだ誰も足あとをつけていない真っ白な世界を見て
「幸せだね」と話しあったこと。
バレンタインデーに、
まだチョコなんて食べられない息子にも
チョコを買ってきて、私たち夫婦でのんびりいただいたこと。
「今日のお昼、またラーメンでいい?」と
本当にダラダラ過ごしたことなど。
「家事は、必要最低限にして
夫も私も、交代で体を休める期間」
というのが大前提で、
「英気を養いつつ、お互い育児に慣れる」
わが家の夫の育休は、そんな感じでした。
「夫に十分に休んでほしい」と思うが故に、
「あれもこれもやってほしい」という期待も低かったから平和だったし、
子どもを授かってから、もっとも幸せな時間のひとつだと断言できます。
*
「夫の育休」って、誰のためなんでしょうか。
「夫が育児に慣れて、復職後も家事育児の戦力になれるため」
「産後の妻の心身をケアしてあげるため」
「子どもとお父さんのふれあいを増やすため」
いずれも正解だと思います。実際にそうだったと思うし。
でも、私はあえて
「夫の育休は、大前提は夫のため」だと言いたい。
時代が変われば、意見も変わるかもしれないけど、
いまはまだ「男性が育休を取ることは、結構パワーがかかる」から、
そのことは、妻も労ってあげてよいのではないかと思うのです。
そして、本当は
「家族みんなで幸せになるため」なのだと思う。
そのためには、夫の育休中には、
家事育児の分担や効率化を図ることも
現実的に必要なことなんだけれども、
夫も妻も十分に休み、
「これからのありたい姿」を話しあったり、
子どもに接していろいろ思うなかで、
自分を本心問い直して、自己理解を深めたりを、
丁寧に日常的にすることが大切です。
それはひいては、
家庭の総収入を増やすことにもつながるし、
長い職業人生の中で、軌道修正するときに、お互いを支え合うことにも繋がります。
いわば「互恵的」な関係を、
家庭運営という面からのみならず
お互いの自己実現という面からも、
構築することができるからです。
「育休は、家族みんなで幸せになるためのボーナストラック」
そう捉えることで、育休の価値は最大化するのではないかと思っています。
次回、Episode.14「たまには、子連れ副業もいかが」は
10月12日(火曜日)に公開しました。お楽しみに。
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🌷この記事を書いた人のプロフィール🌷
1978年5月生まれの牡牛座B型。
2022年現在、夫と息子と東京都内で3人暮らし。趣味は茶道。
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