No5 日経新聞より 畠中恵さんによる藩政改革小説「わが殿」のご紹介
日経新聞「文学周遊」に大野藩の藩政改革を題材にした小説の紹介がありました。
著者の畠中恵さんといえば、ほのぼの妖怪小説「しゃばけ」シリーズを愛読していますが、こちらは未読です。
幕末、どこの藩も多額の借財を抱えて二進も三進もいかなくなっていました。
大野藩も年貢収入の約10倍の借財を抱えていたそうです。
それを改革した藩主土井利忠とその実務を担った内山七郎右衛門の物語。
藩政改革の必要性はどこの藩も同じだったのだな、と改めて思います。
私にとってなじみ深いのは薩摩藩と調所広郷のことです。この夏にも黎明館で「近世薩摩藩の財政と商人」という企画展がありましたが、こちらは収入の約40倍でした。
経済に明るく改革の実務を担った調所広郷と内山七郎右衛門の共通点は、元々の身分が低いこと。
武家において経済・会計は重要視されず、身分が上になるほど金銭感覚が無い(卑しさがないということで正当化されていた)、という説を磯田道史氏の「武士の家計簿」で読みましたが、さて、大野藩ではどうだったのでしょう。
上司と部下の関係、事業所の財政状態の改善、課題はいつの時代も同じ。
私たちのお仕事の悩みにも何か糸口が見つかるかもしれません。
※見出し画像は鹿児島の鶴丸城のお堀と御楼門です
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