久しぶりにゆっくりする時間ができたので、昔買った大好きな本* を読み返していました。
「ふむふむ」
「そうそう、そうだったわ」
「やっぱり面白いなー」
なんて思いながら楽しく読んでいると、青いラインマーカーで線が引かれている箇所を見つけました。
もちろん、過去の自分が引いたものであることは間違いないのですが、そんなことはすっかり忘れていたので、
「ほう、こんなところに線を?」
と新鮮な驚きがありました。
昔の私が線を引いていた文章とは、
『結局、短期的な予測不可能性は、長期的な厳密さと完璧に両立するのである』
というもの。
この本におけるこの文章の意味は、「量子的スケールにおいては同じ原因からたくさんの異なる結果が出現するために、毎回の実験結果を厳密に予測することは不可能であるが、それらが起こる相対的な確率は厳密に予測することができるので、短期的な予測不可能性は長期的には大きく緩和されることになる」というものですが、今思い返してみると過去の私がこの箇所に線を引いた理由は、この本来の意味とはまったく異なります。
過去の私がこの箇所に線を引いた理由は、「短期的な予測不可能性は、長期的な厳密さと完璧に両立する」という文章が、まさに株式市場の挙動(株価のうごき)を表していると感じ、感動したからに他なりません。
投資家としての私の信条をこれほど正確に言い表した言葉に、まさか科学についての本の中で出会うとは!
これだから多読はやめられないのですね。
この例からもわかるように、この世界の真理は深いレベルにおいてはすべてつながっているという壮大で深遠な事実が垣間見えるのが、多読の醍醐味だといえるのかもしれません。
そのことに改めて気付かせてくれた今回の出来事。
これからも可能な限り本を読み、様々な角度からこの世界に対する理解を深め、それを株式投資に生かすことによって、ひろく社会に貢献していくことができればいいなという思いを新たにすることができました。
*物質のすべては光 / フランク・ウィルチェック(早川書房)
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