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イップスについて学び直しました

こんにちは、福谷です。
前回のnoteをアップしたのが先月26日。そこからまだ1ヶ月くらい経ちましたので、その間にどんなことがあったのか振り返りつつ、改めて気付いたこと、いま大切にしてることなどをつらつらと書きたいなと思ってます。
福岡への移動は長いので、ちょうどいい頭の体操ですね。

イップスの香り

4月19日に1軍登録され、ロングリリーフとしてベンチ待機の日が続きましたが、28日に抹消となりました。
登録された日から始まる甲子園での1カードで求められる役割であること、怪我から復帰するふじっしーとの兼ね合いのことなどを考えたら、抹消自体はある程度覚悟してました。
ただ、27日の登板でコントロールが乱れたことが引っかかっていて、自分のなかで何かが大きくブレているという危機感を感じました。
そして、頭に浮かんだことが「イップス」でした。

前にnoteにも書きましたが、僕は若手の頃にイップスでとても悩んでいた時期がありました。

この記事を書いてからもう3年も経ったのか…

若手のときに感じていたイップスのことはよく覚えていますし、そうならないように気を付けてきましたが、今回感じたイップスはそれと少し違う感じでした。
ただ、何が違うのか、何が原因なのかがハッキリしなかったので、もう一度イップスについて勉強させてもらう機会をつくりました。

イップスを学び直し

大学の頃に知り合って以来、特にイップスについてよく相談に乗っていただいてる石原心さんに連絡を取り、「もう一度イップスについて教えて頂きたい」とお願いしました。

2時間以上、熱い講義をしてくださりました。
前にイップスについて語り合ったのは少なくとも6年以上は前(ハッキリと覚えてない)なので、イップスについての研究や体系化がより進み、知らなかったことも結構ありました。

そのなかで、僕が聞いてハッとしたことや自分に当てはまったなってことを書きます。

イップスは「何も考えずにできるようになった動作ができなくなること」を指します。
だから何も考えずにできたことがない人(例えば赤ちゃん)はイップスになりようがありません。習熟度や技術レベルの高い人ほど、イップスになる確率が上がると言えるそうです。
原因はいろいろあります。が、ズバリ言うと、今回の僕に当てはまったのは「動きそのものを意識し過ぎたこと」であるとわかりました。それがすべてではないかもしれませんが、石原さんの話を聞く限り、動きを意識し過ぎたことが大きな原因になっていることは間違いないと思います。

動き出す前に「こうやって動こう」という意識が強いため、動き出す直前に脳波が興奮状態になってしまうそうです。言い換えるなら瞬間的に強い力みが入ってしまうイメージでしょうね。
そして動きをコントロールしようとすればするほど、外力を受け入れられず、筋肉の力のみで動こうとするそうです。外力というのは漢字の通り、外からもらう力のことで、

  • 重力

  • 遠心力

  • 慣性力

  • 地面反力

などが挙げられます。
本来なら「筋肉でつくる力:外力=5:5」が理想的なのに、イップスになりやすい人は「筋肉でつくる力:外力=9:1」みたいになってしまうそうです。
石原さん曰く「イップスの人は計算したがり、だから計算しやすい筋肉の力に頼ってしまう」とのことで、僕にも当てはまるなと感じました。

一旦まとめます。
僕が石原さんの話を聞いて、自分に必要だと感じたことは次の通りです。

  1. 動き出しをあいまいにすること

  2. 外力を受け入れること

  3. いろいろな動きをすること

「3.いろいろな動きをすること」については、ボールを投げることで例えるならボールを速く投げたり遅く投げたり、上から投げたり横から投げたり、投げる直前までどこに投げるか決めずに何かの合図で投げるターゲットを変えたり、大きさや重さ、肌感の違うボールを投げたり、そんな練習をしました。

イップスの知見が広がってほしい

イップスについて、学び直してみて強く思ったことは、多くのアスリートや指導者にこういう知見が届いて欲しいなってことです。
石原さんのTweetを引用しますが、

イップスは「傾向」みたいなもの

ここに強く同意します。
「投げたら肩が痛くなる『傾向』にある」と「投げるときに腕や手でコントロールしたがる『傾向』にある」は同じように扱うべきです。
僕らピッチャーは、シーズン中に肩肘が100%元気って人はほぼゼロ。もしかしたら痛みや違和感をもってマウンドに上がっている人の方が多いかもしれません。だから投球制限をしたり、身体の知識を豊富にもっているトレーナーの人たちの力を借りたりして良い状態を保てるようにする人が増えてきました。
一方でイップス傾向にある人に対しては「メンタルが弱い」や「ただヘタなだけ」という言われ方をする場面がまだまだ多いですし、今でも目の当たりにします。
これはケガをした選手に「体が弱いだけ」で片付けるのと同じことです。そのように言われるのは、しかたないと思いますが、少しもったいないと感じるのは僕だけでしょうか?

なので、ケガする傾向のある選手にストレッチやトレーニングを薦めるように、イップス傾向にある選手には必要なドリルやトレーニングが薦められるようなシーンが増えるといいなと思います。

こんなはずでは…笑

今回noteを書くにあたって、なんとなくプランを立てていて、イップスについて書いた後、子どもと体を動かしながら気付いたことや最近見てるYouTube、やっぱり呼吸って大事だよねーみたいなことを書こうと思っていました。
ただ、イップスに熱がこもってしまって気付いたら1時間以上イップスだけで使ってしまいました。笑
これでもイップスの内容、絞ったんですけどね…

また書ける機会を見つけて、続きを書けたらいいなーって感じですね。
福岡に着くまでまだ時間がありますが、さすがに疲れたので寝ます。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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