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俺が弟の影響をこんなにも受けるわけが無い。 参考ネタ:俺の妹がこんなにも可愛いわけが無いより

現在4話前編まで執筆済み、作者曰く何かと評判が無いと書く気力が持続しないとのこと。 いつかしっかりと書ける日が来ると良いなとのことでした。


全ての始まり@-同人誌-

卒業式を控えたオレは、『オレ宛』の変な小包を開ける。

その小包を開けたオレは、中身の衝撃にそれを落としてしまってから気づく。

前書き

……あ……これ弟のだ。


そして始まる、色々センスはあるものの本当の趣味友達が居ない弟のために

いい兄ちゃんであるために頑張ります。

本文

俺は、1週間前に18歳になった。もうすぐ高校も終わりだ。


家族は、親父、お袋、俺、2つ下の弟の4人家族だが、


親父は、エリート公務員(副社長ぐらいの地位で、支部を転々としているらしい)で様々な県にひっぱりだこ、そのため年に数日しか会えない。


お袋は、浮気一つせず(推測だが)、何から何まで家事をこなす良い母だ。


弟は、ちょっとだけ引っ込み思案だが、自分の意思は貫く、そこそこしっかりした奴だ


俺の説明は、特にこれといってない、運動が好きなわけでもないし、カラオケは、友達に誘われなければ行かない、暇つぶしに、アニメやバラエティー番組を見て、ゲームは、たまーにするような、極々、普通な一般人だ。



就職試験も終わり合格も決まった。後は、1ヵ月後の卒業式だけだ。



何故か目が覚めていた。 まだ眠い。 学校は卒業式前で休みだから寝よう。


壁の隣で少し足音が聞こえる、弟は朝に弱い、慌てて学校の支度をしているのだろう。


「いいなぁ、兄ちゃん休みかぁ……」


壁の向こうからうっすらと聞こえてくる。


「何いってんの、2年後にはあんたもそうなってるわよ」


因みに、弟とは同じ高校、理由は特に無い、これといって実績のある学校でもない。


凡人が行く普通の学校だ、その高校に行く理由は、只一つ、一番近く、悪い噂が無い学校だからだ。


と、眠くなるような説明は置いておこう、俺は眠りたい。


さぁ、寝るぞ! おやすみ



……ふぅ



ゆっくりと睡魔が心地よい世界へ誘い始める。


そんな私服の時間を……ゆっくりと何者かが妨害しようと近づいてくる。


多分、気配からして弟だ……。


ガチャ、ドアが開く。


そのドアの音でせっかく来ていた睡魔は、俺を置いて飛び立つ。


そして、急に睡魔が飛んだ代わりに、気持ち悪い感覚で頭がボーっとする。


「兄ちゃん、今日、兄ちゃんの名義で小包来ると思うけど、オイラの手違いだからさ、開けないでおいてよ、オイラの注文したもんだし」


「……どういう手違いだ!」


「まぁまぁ……開けないでいてくれたらさ」


「ふーん……分かった、眠いから寝させろ、学校気をつけていけよ」


「うん、行ってきます、兄ちゃん宜しくね、特に母ちゃんには……ぁぃや、とにかく行ってきます」


(大体、どういうミスであて先間違えるんだ? わざととしか思えない)


兄弟的意味で仲が良い仲が悪いで言えば、ちょっと仲が良い方だろうか?


もともと面倒見が良い性格らしい、しかし、弟とは、趣味が合わない。


もともと俺が殆ど趣味を持ってないのもあるが、何が面白いんだか、ゴールの無い拷問のようなゲームをひたすらやり続けていたり、それは時間の浪費じゃないのかと、何度か突っ込みたくなった。 しかし、そのゲームは、俺の学年のクラスメートにも大人気らしい、何が面白いんだろう、只管武器を強くしたり切り替えたりして、魔物を倒すゲームだなんて。


怒りはしないが、呆れてはいる。


そして、そんなことを考える間に、玄関を開け閉めする音が出る。恐らく、家を出て、自転車に乗ろうとしているところだろう。


……


なんで俺はこう、どうでも良い事を延々と喋っているんだろう。


もういい! とにかく寝るぞ!!


……弟の頼みってなんだったっけ?……小包がなんとか?


第一、 人の小包を俺が開けるわけないよ……



それを考える途中、ようやくさっきの睡魔が帰ってきた。


さ、夢の世界へレッツGO!だ


Z Z z z……




それから一度、お袋の声に起こされた。


『ちょっと出かけてくるから留守番宜しく』と


さっきよりはマシだが俺はまだ、眠かった。


そして……



「小包です、京也きょうやさんいらっしゃいますか?」


……京也は俺の名前だ、朝とは違いすっきりした目覚め、


「ふわぁぁーい、ちょっとまっててください」


軽く髪をセットし、最低限の身だしなみを済ませ、玄関へ行く。


「稲垣 京也様ですね? 受け取りのサインお願いします」


「はいはい、……誰だろ……」


中身が気になるが、まずは、サイン……ちゃちゃっと苗字を書き、その紙と借りたボールペンを返す。


「ありがとうございましたー」


別に見ていないのに丁寧な対応しないといけないんだよなぁ社会人って……。そう思いながらも、帽子まで抜いて会釈をしている様子を何となく感じとった。


「お疲れッス」


言葉だけで見送り、小包(メール便みたいなタイプ)を見る。


「で……中身なんだろ……」


中身は、本5冊とあるが分厚さからして、単行本2冊ぐらいじゃないか?


そして、送り主には見覚えが無い。


(千葉に親戚なんて居ないよな?どんな本なんだ?)


そう思いながらも、寝起きでぼけた脳は、特に追求せず、『開けてみれば分かる』とそれを行動に移していた。


中身は、コストのかかってなさそうな本が入っていた。


表紙は、白や薄緑、色は白黒、あ、一冊だけカラーのようだ。


そして、その1冊だけは、つくりがちょっとしっかりしていた。


とりあえず、カラーの本を見てみよう。


そう思って部屋に向かいながら、5冊の中からカラーの本を取り出した時だった。


それは、衝撃的だった、思わず、小包と、出しかけていた中身5冊が床に散乱した。


「な、なんじゃこりゃぁあああ!!」





俺の弟が…?




おいおいおいおいおいおいおいおい、何かの間違いだ、何かの間違いだ。


え、これ誰かの嫌がらせ? ネットに俺の住所と名前が晒されて、変なエロ本贈ってくるって?


今見た表紙は、なんだろう……初めてみる世界だった。


人間の形をした動物が(恐らく男)がこれまた同じような人間の形をした動物とただならぬ雰囲気で見詰め合っていた。


それだけだと気のせいだと思えた、何かのネタかと、しかし、○の中に書かれた18に/があらわす意味は、つまり……


18歳未満閲覧及び購入禁止


勿論、購入禁止なのには理由がある、とてつもなくエロく未成年に悪影響を与えるからか、とてつもなく外道でグロく未成年に悪影響を与えるのどちらかだ。


恐らく表紙と中身が関係する限り前者であろう。


これは、その……そういう本なのか?…


いいや、何かの間違いだ。そう思って、俺は一呼吸置いてから恐る恐る。


床に散らばる5冊の中で唯一カラーの本に手を伸ばした。


何かの間違いだろう、それで済めばある意味幸福だったかもしれない。




……結果を言うと、見間違いではなかった。


……誰がこんなの書いて、誰が得するってんだ?


そんな時ようやく、今朝のやり取りが頭によぎった。



プレイバックして今日の今朝のやり取り


いきなり部屋の戸を開ける弟、それにより心地よい睡魔は、遠くへ行き、代わりに気持ち悪さが俺の周りを漂った。


『兄ちゃん、今日、兄ちゃんの名義で小包来ると思うけど、オイラの手違いだからさ、開けないでおいてよ、オイラの注文したもんだし』


『……どういう手違いだ!」


『まぁまぁ……開けないでいてくれたらさ』


『ふーん……分かった、眠いから寝させろ、学校気をつけていけよ』


『うん、行ってきます、兄ちゃん宜しくね、特に母ちゃんには……ぁぃや、とにかく行ってきます』



あ……これ弟のだ。


しっかし……なんで俺の名前を勝手に………


あ、俺が十八歳以上か、……ったく、律儀なやつだなぁ、頼んだこと無いからわからねぇーけど、こういうのってあっさり買えたりしちゃうもんじゃねぇーの?



弟はこの絵やこういう類が好きなのか?


急に顔がかっかしてくる、俺は、恥ずかしいと同時に、中身が知りたいというよりかは、兄貴として弟の趣味の内容を把握しておきたい。


それにもう開けてしまったのだ。その辺のフェイクは後で考えよう。


しっかし、どんな内容なんだ? 散らばっていたほかの本も回収し、めったに沸かない好奇心が沸いた。


俺は、自分の部屋に行き、本を読もうとする。


しかし、窓から誰に覗かれるか分からない状態。


念のために一応、カーテンはしておこう。


真昼間、カーテンで光は少しさえぎられ、微妙に薄暗い室内になっていた。


「どれどれ……」


ページをめくる。


思わずゴクリと生唾を飲んでしまった。


ページは結構普通なモノだった。


可愛いといえば可愛いような伽羅と、狼男と比べたら全然こっちのほうがイケてるなとさえ思った。なんだろう、描きなれている絵描きさんだから、バランスが良いのか?


「いやいやいや……」


慌てて頭を振る、俺は……別にこの動物人間が好きなわけじゃない。


こいつらが、その……あんなことやこんなことするのか?……


しかも男同士で?……


「かぁ……ますますわかんね……」


読みながら思った。


会話のやりとりは面白かった。


しかし、つまり、この後、あんなことやこんなことがあるんだよな?


……弟もそんな年かぁ……といっても、俺だって、中2の終わりにはエロには目覚めていて今も平均週1ぐらいで抜いている。


勿論、こんな異常なエロをおかずにではなくではなく、純粋な人間の男女モノにおかずに……


というと弟も恐らく、中2の途中からは、そういう行為をしていたのか


脳内に『兄ちゃん』と呼ぶ声が聞こえたが、俺のまったく知らない別の場所


例えば風呂場とかで、そういう行為をしていると思うと、嫌な気分になった。


……なんで嫌な気分なんだろ? エロがなきゃ子供は作れない。


しかし、現実をまだ俺は受け止め切れていなかった。


そういえば、抜くことを覚えて数ヶ月後、子供ができる本当の方法を知った時、


親父とお袋がそういうことをしたんだと知り数日間はショックで


エロ本とかも読む気になれなかった。勿論暫く抜かなかった。


しかし、2,3週間ほどたってそれがたった一つの方法なんだと知り、


そして、気がつけば、エロには愛が伴うなども知り。


ようやく俺はエロを受け入れた。そして気がつけば、多少荒っぽい一方的なレイ○だとか、○姦だとかすらにも興味を抱くようになっていた。



本の内容は、ちょっとずつ面白くなっていた。


勿論、登場キャラクターは動物人間なので適当に置換して想像して欲しい。


先輩がいじめられている主人公(後輩)を助けにくる。


少し汚れた主人公、泣きながら、『ありがとう』と先輩に抱きつく。


『すまんな……助けが遅くなって』


『そんなことないです、ボクは無事ですから、勿論無傷って訳じゃないでs……』


「ん? 何故言いかけて?」


それはページの最後のコマだった、よって次のページに続くわけだ。


「言いかけるにしちゃきり悪いよな?」


この時俺は、18禁の本ということを少しの間忘れ、純粋に内容を楽しんでいた。


(言いかけたところで区切った理由はなんだったんだ?)


そう思った矢先だった。


「……わっ、わっ、わっわっ、なっ、なななな、なんだよこれ!」


ページを開けた先には、1ページの半分を使い、先輩と主人公がキスをしていた。


思わず本から距離を取る、しかし、悪い雰囲気ではないのは事実だった。


恐る恐る、遠目で見てしまう自分が居た、そして、急に恥ずかしくなり流し読みする。


「え、しちゃうの?ここ(体育館裏)で? はぁ? えっ、お前も先輩のこと好きだったの?なんだよ、このご都合主義……」


一つ訂正しよう。ご都合主義といったのは、いきなりの展開を脳が受け入れなかったからだ。 実は、ちょっとだけ、胸キュンした俺がいる。


そして、行為が始まる。


『あ、でもここじゃまずいよな!?』


『先輩……家来ます? 親いませんし』


「そうそうそうそう、そうだよなぁ、うん、家でやろう、それなら俺も許す……ってゆるせねぇーよぉ、もーなんなんだこれ」


完全に自分のペースが乱れ、一人ノリツッコミを繰り返していた。


『いや、俺が我慢できそうにない、もっと近くて良い場所あるぞ?』


『先輩?』


「はぁ!!?お前の都合なんかしったこっちゃねぇーよ、やるなら家でやれ!!」


そして、二人が向かった場所は、体育館中の体育倉庫だった。


事細かにカラーで描写されている背景、それは、まさに、用具のどくとくのむわーっとした匂いが立ち込めてそうだと思えた。


『ほら、ここなら、マットもあるしな? ちょうど良いだろ?』


『そ、そうだね』


「よかねぇー!絶対よかねぇー、使う目的が全然違うだろ、第一汚したらどうすんだよ!」


そんな俺の突っ込みを無視して、二人は、互いの○○を△△したり、そして……


殆どあえぎ声とセックスのやりとりになったページ、殆ど読まずに俺はどんどんページを捲った。


すると、作者のあとがきのページについた。


「あれ、終わったのか」


本の分厚さから言えば確かに、残りページも少ない。


ふと少しだけ最後が気になった。


「最後はどうなったんだろ?」


1ページだけ捲る。最後の見開きは、なにやら、互いが感謝しあっていた。(全裸同士で)


そして、最後の1ページは、思わず目を奪われた。


1ページ丸まる、胸から上の二人の絵で、先輩が一回り小さい主人公を優しく抱きしめていた。


1ページのいやらしい雰囲気はどこへやら、俺は一瞬だけ心を奪われた。


「なんだろ……もし完全受け入れられるようになったら、最初から最後まで真剣に読んでもいいかな……」


久々に、絵で感動した。やはりカラーだと臨場感があり、感動も白黒の数倍だ。


しかし、どこの誰が描いてるんだ?疑問が浮かびつつ


あとがきへ進む、そして、俺は二つの単語を覚えた。


どうやら動物人間ではなく、獣人じゅうじんと呼ぶらしい、何回か聞いたことある単語な気はする、そして、獣人を好きな人のことをケモナーと呼ぶらしい。


そして、こういうのが売られるイベントコミケ?とかいうやつもあるらしい


そして、そのケモナーサークル(こういう本を作る集まり)はいくつもあるらしい。


つまり……弟はケモナーだったのか?


他の本にも少し興味があったが、弟が買った本なのだからこれ以上読んでは弟に悪い気がした。


とりあえず、勝手に名前を借りられた対価は、十分貰えたとしよう。


そして、何気なく裏表紙を見たとき、思わず吹いた。


1000円


「ぶはっ、高っ!!……」


気になり他の本もチェックするが、一番安い奴で400円、そして買いやすい値段なのか500円が3冊」


しかし、どれもそんなにページ数がない、20~40ページの物だ。


「流石に今の俺じゃ買おうと思わんな……」


そう否定した矢先、脳内にラストの1ページの絵が蘇った。


「……いや……でもちっと高くね? 俺だったら多分漫画とか買うな、多分」


そっちのほうがその分楽しめるし、中古だと、50円とか100円で買えたりするやつもある。



さて……どう直そう、消印とかある訳だから、間違えて開けたってことは認めないといけない。


あけたら中身はあったが、もし中にもう一つ封があったとしたら……


うん、それだ!俺は、家の中探索し、A4の封筒を手に入れた。


別に2重包装でもおかしくはないよな? 値段からして一応は高価なもんだ。


そして、その本中に詰め、糊と、わざとらしく開封する所に×を書いた。


弟が帰ってくるのは4時間後、袋の中に入れておいても乾くだろう。


ゆっくりと元の封筒に入れ、弟の机に置いた。


あ、そうだ、メールでもしとくか。


俺は、自分の部屋の枕元に置いた携帯をとり、弟へメールする。


件名はスルーして本文のみ。


『なんか小包きたぞ、中身は本5冊らしいが、それで、一応謝っておくが。すまん寝起きで開封してしまった。開封して気づいた、お前が朝いってたのはこれなんだなぁーって


あ、安心しろ?二重包装だから中身は見てないからな。 一応報告まで、 兄』


「よしっ、送信っと……」


さてさて、無事行くかな? まぁ、ばれてても切り返しは出来る。


確かに母ちゃんにばれちゃまずいよな、普通のエロ本ならまだしも、一般人から見れば異常なエロ本だ。母ちゃんや父ちゃんには見られたくないよな。



そして、俺は気になったワードをパソコンで調べた。


『ケモナー』『コミケ』



『ケモナー』


獣や獣人を異常に愛する人のこと


『コミケ』


夏と冬の2回東京で開かれる同人誌即売会



「ん?同人誌?」



『同人誌』


個人や個人の集まりが、オリジナルや版権モノのオリジナルやファン的要素の漫画や小説を書いたもの。



とま、簡単に調べたらこんな感じだった。


世界は広いなぁと思いつつ、飯を食べて、ちょっと精神的に振り回されたので俺は眠った。


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