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輸入野菜と国産野菜

こんにちは、広報担当です。

今日は、輸入野菜についてお話したいと思います。

輸入野菜と聞くとみなさんどんなイメージを持っていますか?「みたことのない野菜が多い」や「日本では珍しい野菜も扱っている」などプラスなイメージをお持ちの方もいらっしゃれば、「農薬大丈夫?」や「日本と違って衛生的に不安」というマイナスなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

福岡ソノリクでは、国内産の農作物はもちろんのこと、外国産の農作物も取り取り扱っています。その代表的なもので言うとバナナやブロッコリー、アスパラガスです。今回発売した「御来楽」の原料となっているオクラもタイ産のものを使用しています。

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輸入野菜の農薬問題

2002年中国産野菜の残留農薬問題がクローズアップされると、輸入野菜の安全性に対する不安感が高まったのは記憶に新しいと思います。この問題を機に今まで簡便で安価であることから中国産野菜を使用していた外食産業は自社が使用している食品が安全であることをアピールするようになり、主婦たちも冷凍野菜の購入時に裏面の原産国を気にされる方が増えるなど日本人の食の安全に対する意識改革が起こったとも言えるのではないでしょうか?

日本も徐々に検査体制が強化されていますが、まだまだ国産の方が安全だ!というイメージを持っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?しかし、全ての海外の農家や輸入企業がずさんな農薬管理をしているわけではないのです。私たちが取り扱っているタイ産の野菜を例に詳しく説明しますね。

タニヤマサイアムの農薬管理

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私たちのグループ会社タニヤマサイアムでは、タイのナコーンパトム県を中心とした、約1,000の契約農家で栽培しています。契約農家にはすべて厳しい基準を徹底し、食品安全、労働環境、環境保全に配慮した「持続的な生産活動」を実践する優良企業に与えられるブランドである「ThaiGAP」の取得を義務付けているのです。
さらに、工場における食品の衛生・品質管理に関する国際的な基準である「HACCP」「GMP」を取得するとともに、一部農家は、より国際的な基準が必要とされる「GLOBALG.A.P」を保有しているのです。
また、農薬の使用についてはタニヤマサイアムブランドとして自信を持ってお届けできる独自の管理体制を整え、残留農薬の厳しいチェックを行っているんですよ。

①安全な農薬の使用
意外かもしれませんが、⽇本は農作物の栽培において世界でも有数の農薬を消費していると⾔われているのです。「農薬」と聞くと、いかにも体に悪いイメージがあるかもしれませんが、実は質の良い農作物を育てるためには農薬が必要なこともあるのです。⼤事なことは、「農薬の残留量」を検査し、安全で適正な使⽤を推奨すること。タニヤマサイアムがお届けする農作物は、安全と許可された農薬を選定し、適正な使⽤⽅法を指導することで、安定した供給を実現しているのです。

②残留農薬検査の取り組み
タニヤマサイアムでは、契約農家に対して15年にわたる残留農薬検査を実施しており、のべ20万件以上の農家に対して458種類の残留農薬検査を行ってきました。残留農薬の検査は、短期間に集中したり、時々やってみるというやり方はあまり意味がありません。私たちは一定基準での残留農薬検査の実施を長期間にわたり徹底することで、より安全性の確かな農作物をお届けしています。

③残留農薬の原因と対策
自社ラボで残留が発見された場合、その原因を調査し、対策を講じております。例えば原因の多くを占める「ドリフト(隣接農地からの農薬漂流)」については、隣接5m以内に他の栽培作物がある場合は遮蔽ネットを設置。常に近隣農家の農薬散布状況をチェックするなどの対策を行なっているのです。
また、万が一買い付けた農作物に残留農薬が見つかった場合はただちに関係者への周知を行い、周知の30分以内には、冷蔵庫に保管されている当該農家の原料を輸出ラインから排除する。
さらに同日中に当該農家へ訪問し、原因追及の調査と翌日以降の買い付け中止、ならびに農家への罰則通知を行うなど、厳しい管理を徹底しています。私たちはタニヤマブランドとしての安全性が認められた農作物だけを皆さまへ提供する体制を整えているのです。

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④契約農家への教育会を実施
無許可農薬の検出は、ドリフトのほか、農薬散布機の使用方法と洗浄方法に問題があるケースもあります。タニヤマサイアムでは、そのような不意の無許可農薬の残留を防ぐため、独自に農家に対しての講習会を実施。DOA(タイ国農業省)と大学とのコラボレーションによる大規模な勉強会を実施し、契約農家の意識改革も行っています。

⑤トレーサビリティ
タニヤマサイアムの農作物はすべて、原材料の調達から生産、流通まで一貫し、その経路の追跡が可能です。
「商品がいつ、どこで、だれによって作られたのか」を明らかにすることは、食卓へ安心できるおいしい作物をお届けできるということ。
万一、出荷後の商品に問題が発生した場合、原材料の使用実績にさかのぼって調査して原因を究明し、再発防止ができるようなシステムを構築しています。

海外だからできること


日本は野菜や果物で季節を感じられるほど四季豊かな国であるため、どの農作物にも栽培できる期間が限られています。限られた期間での栽培であるためその期間の天候に左右されやすく、価格も品質も年によってバラつきが出てしまいます。
その一方、例えばタイは平均気温30度前後、湿度70%という高温多湿の安定した気候。年間を通じて安定した品質を誇る農作物を安定した価格で供給するとが可能であり、例えば日本では初夏から夏が旬のアスパラやオクラを年間通じて届けることができるのです。
どちらが一概にいいということではなく、旬を感じられる国内農作物と安定的な供給が可能な輸入野菜を上手く住み分けながら、皆さんに充実した食生活を提供することも私たちの役割の一つだと思っています。



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