強豪チームを引き継ぐと言うこと
こんにちは。
スポーツメンタルコーチの福岡正一です。
2023年の1月も後半戦。
本年もよろしくお願いいたします。
今回は指導者の方へ。
僕は前職、比較的大きい規模の会社に勤めていました。大きい会社に守られていましたのでバブル崩壊後30年の現在でもコンディションのいい業界です。簡単に言うと、親請けから工事のお仕事を頂いて協力会社に工事をして頂く管理会社で、30年前、入社当時の協力会社の社長さんたちは、自ら会社を設立された初代の方々ばかりでした。それも時間が経つと代替わりが始まり、ご子息や現場の親分が2代目として引き継がれ、会社運営や周囲の声に悩む姿を多く見てきました。スポーツの世界でもそれは変わらず、強豪チームを率いた指導者の苦悩も数多く見てきました。
ここでは〝苦悩〟という表現になってしまいましたが、こういった〝苦悩〟の原因は前任者との〝比較〟であると容易に分かります。組織やスポンサーなどが設備や金銭、選手集めなどを全力でバックアップしてくれているチームであれば〝苦悩〟はなおさら感じやすいでしょう。
前任者の〝比較〟が原因だとわかっていても、結果に対する周囲の批判や、「前任者はこうだった」「前任者の時はよかった~」という声が届くと、どうしても目先の結果に一喜一憂してしまい中途半端な行動や結果になりやすく負のスパイラルから抜けられなくなってしまいます。
そこには形には見えない、就任した経緯、恩、敵対心などで葛藤し、思いと違う選択をしてしまうこともあるのではないでしょうか。
「自分と前任者は違う」という視点で考えれば、〝同じチーム〟になるはずがありませんし〝同じ結果〟になるはずもありません。就任後、結果的にチーム力が下がっても、結果が出なくても、それによって組織のバックアップが得られなくなっても、選手が集まらなくなっても、比較や卑下をする必要はありません。少なからずご縁があり、ある程度の自信があるから指導者に就任したわけですから、前任者の意思やチームの伝統を引き継ぐことにエネルギーを消耗させるよりも、自分の理想像を浸透させた方が結果は出やすいでしょう。
以前のクオリティーを維持して新しい形に変えるという考え方が一番危険!
ただでさえ周囲から結果を求められる指導者が、エネルギーの高いスポーツ選手に同じ方向を向いてもらうことは容易ではありません。ただ、就任当初の「チャレンジ」の状態から自然に起こる「怖れ」の状態を上手く取り扱えないと「あきらめ」の状態に陥ってしまいます。無意識に負の波動をまき散らすよりも、その〝苦悩〟の状態を〝いいプレッシャー〟と捉え、その時に装わず「よし来た!」と楽しめるように一緒にお話していきましょう。
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