古傷の痛み。心の痛み。
昨年、左肘を骨折したことは記事でも書きましたが、その肘が時々、痛むのです。冬場の寒い日などは、その痛みも受け入れるのですが、夏場にも痛む肘。片手でスーパーの袋を持ったから?(飲料類、重いですよね…)娘との清掃員さんごっこで、床拭きを張り切り過ぎたから?原因は一つではないかもしれないけど、地味に鈍痛がするのは不快です。骨折時にはとにかく『早くギプスを外したい!』との思いでいっぱいだった私。一見、順調に見えた経過も実のところ、『早く!』という私の思いが自然とドクターやリハビリ担当者にダダ漏れだったのかもしれません…。
あらっ?この感じ、何か覚えが…。そうです。出産の時もそうでした。産前産後に里帰りをしなかった(と言うより希望しなかった)私。娘は早産の上、低出生体重児だったため、誕生後はそのままNICUへ。私の方が早く退院したので、しばらくは赤ちゃんの居ない家での産後生活となりました。『逆にゆっくり休めるのでは?』と言う人もいましたが…実際は毎日、NICUに通う必要がありましたし、緊張感はかなりのもので気が休まらない日々でした。また家に居るとなると、ホコリが気になっては掃除機をかけたり、溜めるのが嫌で洗濯をしたり、本を読み漁ったり。結局、結構、普通に動いていた気がします。周りからは散々、『産後はゆっくり休むように』『後々、支障が出るよ』と忠告を受けていたのですが、やっぱりこの時も『早く動けるようになりたい』と強く思っていた気がします。それが今になって影響しているのかなぁ?と思う不調も時々あったり…。
やっぱり、『ちゃんと治す』『しっかり休む』これは大切なことなんだと、古傷が痛む度に思い知らされます。古傷の痛みは、私にその時の焦りや葛藤をも思い起こさせるので、厄介です。そして、心の痛み。誰にでも、胸が苦しくなる、忘れたい、そんな過去があると思います。心の痛みもまた、時を選ばず突如と私の前に現れることがあります。『忘れていたのに…』心が痛む度に、私は何度も何度も、胸が痛む。どうやら特効薬はないようです。
【子どもの心の痛み】子ども達にも当然、心の傷。痛みがあると思います。その傷の深さや程度は違えど、何かしら抱えていることがあるのではないでしょうか。一時、学校へ通えなくなったお子さんが、不登校時期を乗り越え、今は元気に登校していたとしても…。完全にその時の思いが消えた訳ではありません。親は『すっかり元気になった』『毎日、通えるようになった』と思っていても、また何かの拍子に登校を渋ることも考えられます。その時はどうか、『何でまた?』と思うのではなく、心の痛みが出ちゃったかな?と気持ちに寄り添ってあげてほしいと思います。お友達関係でも同じようなことは起きます。一度、仲間外れにされたり、嫌な目に合ったお子さんは、友達関係に慎重になることがよくあります。それは、『また、同じ目にあったらどうしよう…』『もう、そんな思いはしたくない』という気持ちが働くからです。それ故、必要以上に人間関係に慎重になったり、深入りを避けたり。でも、これも防衛の一つです。お友達の何気ない一言や態度に傷ついたり、周りから見ると気にし過ぎるように見えるお子さんは、時々、心が痛んでいるのかもしれません。痛みを知ってる子たちなのだと思います。
古傷の痛みは私に、過去の怠慢や過信した態度を思い知らせます。心の痛みもまた、『まだ消えていない』『もう、このまま一生消えないかも』という恐れを抱かせます。痛みへの特効薬はないので、私は《時間薬》を自分で処方します。時間がお薬。痛みがどんどん、激しくなっていくのでなければ、基本、受け止め、時間薬が効くのを待つだけです。それでもだいぶ、年を重ね、昔よりは痛みに鈍感になってきました。これって、時間薬の効果ですかね??
こうして文章を書くことで、和らぐ痛みもあると知ったのは、ごく最近のことです。
あとは、雲。青空に浮かぶ雲を眺めていると何故でしょう。昔から、心が癒やされます。今日はちょっと落ち込んでいました。明日も晴れ間に浮かぶ雲が見れますように。
それでは、次回もどうぞお楽しみに