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『先生、パパいるの?』分かるかな?視点を変えての《呼び名・関係》
ある日のレッスン時、『先生、パパいるの?!』と驚いた顔をしてお子さんが尋ねてきました。話しの流は忘れてしまったのですが、小棚に飾ってある物を見たこの子が『これ、先生が買ってきたの?』と聞いてきたので、『違うよー』と答えての流れだったはず…。それにしても、『パパいるの?』発言、近頃ネットのニュースで見かける『パパ活』を想像してしまい何だか、後ろめたいことをしている気持ちになりました…複雑。すみません。冗談です。さて、話を戻しますと、先のお子さんはどうやら話しの流れで、
私の『夫』のことを『先生のパパ』と認識したようです。『なるほどー!』子ども視点で言えば、確かに家族の中で夫は『パパ』すなわち、私のパパ(先生のパパ)と言うことになるんですね。何か、嫌だな…。
ちなみに、このような誤解?を生むようなやり取りは、他のお子さんでもありました。私の『娘』つまり、『子ども』の話題を出した時、『えっ?!先生、ママなの?子どもがいるの?』と。私とお母様との会話などから、私に子どもがいることは《分かっている》《知っている》と思っていたのですが、どうやら違ったようです。この話は私が若々しくて、あるいはもう、子育てを終えた感があるため・笑《子どもがいるように見えない》という意味ではありません。おそらく、子ども達の多くは《見えていないもの》の関係性を理解することがまだ難しいのだと思います。夫や娘が目の前に居たり、出会うことがあれば《この人は先生の○○だ》とちゃんと認識するのでしょうが、レッスンの際に出会うことはまずないので、想像が付かなくて当然です。
【私から見て○○・お兄ちゃんから見て私は○○】このことがあったので、次のレッスンでは家族構成のワークを取り入れました。すると、どうでしょう。案外、子ども達は視点を変えると、家族の呼び名や関係の認識が曖昧であることが発覚しました。
私から見て→お兄ちゃん*これは分かります。では、お兄ちゃんから見た私は???『うーん。○○ちゃん!』気持ちは分かりますが、ここでは『妹』と答えてほしいところです。この家族の呼び名・関係への理解は、家族間での会話や親戚付き合いの頻度などからも影響を受けます。『いとこ』という言葉を会話の中でサラリと入れてくる園児さんもいます。逆に、おばあさんから見た私(自分)は???と聞くと、『???』答えられない子も多いです。私が『孫だよ』と教えると、『あー!聞いたことある!』という感じです。この呼び名・関係はどこまで理解出来ればいい。という基準がある訳ではありません。しかし、自分を取り巻く周囲の関係やその呼び名を理解することで、視点を変えた際の関係・呼び名にも対応出来るようになります。難しく考えるのではなく、《遊び感覚》で理解を促してほしいと思います。個人の名前呼びが通常ではない(他の呼び方が多く存在する)日本ならではの慣習という気もしますね…。
【たまには別の呼び方をしよう!】私の父は母のことを『お母さん』と呼んでいました。母は『あなたのお母さんじゃありません!』と言うタイプではなかったので、『はーい』と返事をしていましたし、『お母さん』=『自分』と認識していたのでしょう。ところがある日、親戚の集まりに行った際、父が『ゆきこ(仮名)』と母を呼ぶではないですか。私は『ゆきこ?』と正直、焦りました。母の名前が『ゆきこ』であることは知っていましたが、いつもの『お母さん』からいきなりの名前呼び。何だか、少し恥ずかしいような気持ちになったことを覚えています。母は集まりの最中、実に様々な呼び名で声を掛けられていました。
私の祖父(父方)からは『ゆきちゃん』、祖母(母方)からは『ゆきこ』、おばからは『姉さん』また別のおばからは『ママ』*私に合わせたのかは不明。私のいとこからは『横浜のおばちゃん』別のいとこからは『tomoちゃんのお母さん』また、年の離れた別のいとこからは『ゆきこおばさん』
名前は『ゆきこ』一つなのに、いくつ呼び名があるんじゃい!私はそんな気持ちだったのですが、母は何一つ気に留める様子はなく、どんな風に呼ばれても『はーい』と返事をしていました。母は今では、『おばあちゃん』という呼び名も獲得しています。
私自身はどうだろう??と振り返ってみると…。結構、ありますねー。書き出してみるつもりでしたが、多過ぎて諦めました。どの呼び方をされてもそれは『私』を指すことであり、『私』であることに違いはありません。でも、やっぱり一番、落ち着くのは下の名前です。産まれて、名を授けられた日から、苗字が変わってもずっと一緒にこの人生を歩んできたので、そう思うのかもしれませんね。
お子さんとの会話の中やごっこ遊び、おままごとの中で、是非、自分を取り巻く人間関係の呼び名・関係にも触れてみてほしいと思います。視点を変えると『分からない!』『誰のこと?!』こんなことも起きると思いますが、それもまた微笑ましいですし、様々な呼び方を教えるいい機会にも繋がると思います。
皆さんは、これからの先の人生で、呼んでほしい呼び名はありますか?こう呼ばれてみたい!という願望はありますか?私は・・・。あります!が、ここでは書けません・笑。いつか、呼ばれる日を妄想中です。
それでは、次回もどうぞお楽しみに
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