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短波赤外線で「見えない不具合」を見逃さない!製造ライン外観検査の新しい選択肢

製造現場で行われる外観検査は、不良品を未然に防ぎ、製品の品質を保つために欠かせない工程です。しかし、従来のカメラや目視では、微細なヒビや内部の異常といった目に見えない不具合を見逃してしまうことがあります。今回、こうした課題解決に一躍を担う短波赤外線(SWIR)について少しお話ししたいと思います◎

短波赤外線(SWIR)ってどんな光?

短波赤外線(Short Wave Infrared,  SWIR)は、可視光よりも少し長い波長で私たちの目では見えない「特別な光」です。SWIRの波長帯域では物質が波長に対して特有の反応を示すことが知られており、ある波長での物質の反応、すなわち反射・透過・吸収の違いを計測することで、対象物の異物混入・キズ・内部状況等の検査が可能になります。

短波赤外線は、可視光イメージングよりも優れた画質を取得するために使用されています。
リモートセンシングや異物検知などさまざまな分野で活用されています。

短波赤外線はどこで使われている?

短波赤外線は、精密な品質管理が求められる製造現場、その他さまざまな場面で活用されています。食品や医薬品の異物検査、電子部品の微細なヒビの検出、包装内部の確認、その他幅広い分野で導入が広がっているんです。

産業検査

・製造ラインにおける素材・部品の品質管理
・半導体や太陽電池の製造過程での微細欠陥の検出

セキュリティ

・空港や公共施設での非侵襲的スクリーニング
・盗難防止システムやアクセス制御

農業

・作物の健康状態や水分量の評価
・病害虫被害や栄養不足の特定 ….など

展示会で紹介したデモ機。
ガラス板をカメラで上から見るとガラスの裏側がモニタに映し出される様子です。
(写真右)ガラス板の裏側はこんな感じ。

なんで短波赤外線がすごいの?

短波赤外線は、高精度な検査が可能で、従来の方法では見逃していた不良や異常を正確に検出します。早期発見により不良品の廃棄や手戻りを減らせるためコスト削減につながり、無駄を削減することで作業がスムーズになり、時間のムダも減ることで、製造プロセス全体をサステナブルにします。製造業の未来を支える新しい技術、ちょっとおもしろいと思いませんか?


「短波赤外線」と聞くと専門的で難しいイメージを持つかもしれませんが、実はその波長の特性は製造現場で多くの課題を解決する可能性を秘めています。福西電機では、2025年1月東京ビッグサイトで開催された、第39回インターネプコンジャパンで、最先端技術として、テクノホライゾングループのブルービジョンの技術を紹介しました。


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