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父の教え(短編小説)
ツンツン ギュッギュッ
『父ちゃん 魚が釣れたよ!』
見ると糸には小さな魚がぶら下がり、釣り針を外そうとすると魚はしっかりと針を飲み込んでしまっていた。
『これはダメだなぁ〜死んじまう、食って供養するか、、』
小さな頃から父ちゃんからは生命の大切さを教わった。
父ちゃんはどんな小さな魚も死んだら持ち帰って食べて供養した。
それから月日はたち僕も大人になった。
もちろん釣りも続いていて、父ちゃんの教えも実践している。
父ちゃんも歳をとり、最近は家から出ることもあまりなくなった。
《最近 斎藤さんとこのお父さん 姿を見ないわね》
《病院にでも入ったのかしら》
外からご近所さん達の話し声が聞こえてくる。
そんなことに関係なく僕の口は動き続ける。
ゲップ モシャモシャ クチャクチャ
ゲップ ふ〜〜〜
あと少しで父ちゃんの供養が終わりそうなのだ!
あと少し
あと少しで、、