見出し画像

【わかりやすく解説】「危険運転」法改正で何が変わる?

★【わかりやすく解説】「危険運転」法改正で何が変わる?

2024年11月28日の報道によると、法務省は「危険運転致死傷罪」に関する法律を改正する方針を固めました。この改正の目的は、悪質な運転による事故をより厳しく、明確に処罰することです。以下のポイントが特に注目されています。


★これを知っておくと理解が深まる

数値基準の導入

現在の法律では、「制御が困難な高速度」や「アルコールの影響で正常な運転が難しい状態」といった抽象的な条件で判断されています。

改正では具体的な基準が加えられ、例えば「制限速度の2倍」「アルコール濃度0.25ミリグラム以上」など、数値による判断が可能になります。これにより、司法の判断がより一貫性を持つと期待されています。

ドリフト走行の処罰対象化

ドリフト走行とは、車のタイヤを横滑りさせてコントロールする運転技術のことです。主にレースや娯楽目的で行われますが、公共の道路で行うと非常に危険です。

新たに「ドリフト走行」が危険運転致死傷罪の対象に加えられる見込みです。


★何が問題なのか?

曖昧な基準による判断のばらつき
現行法では、「危険運転」か「過失運転」かの区別が裁判で曖昧になるケースがありました。特に、高速度での事故が「危険運転」として認められない場合もあり、遺族からは「処罰が軽すぎる」との声が上がっていました。

新たなリスクへの対応不足
ドリフト走行など、近年増加している特定の危険行為が現行法の枠組みでは処罰されにくいという問題がありました。


★用語解説一覧

・危険運転致死傷罪
説明)車の運転が非常に危険で、事故を起こして人を死傷させた場合に適用される罪です。

・過失運転致死傷罪
説明)不注意やミスによる事故で人を死傷させた場合に適用される罪です。

・アルコール濃度(呼気中アルコール濃度)
説明)運転手が息を吐いたときのアルコール量を測ったものです。濃度が高いほど飲酒の影響が強いことを示します。

・ドリフト走行
説明)車のタイヤを滑らせて曲がる運転方法。技術が必要ですが、公道で行うと非常に危険です。


★このニュースのQ&A

Q1. 数値基準が導入されると何が変わるの?
A1. 数値で具体的に判断できるため、「危険運転」に該当するかが明確になります。これにより、処罰の基準が統一され、より厳正な対応が可能になります。

Q2. ドリフト走行をなぜ取り締まるの?
A2. ドリフト走行は高い技術が必要ですが、公道で行うと他の車や歩行者に重大な危険を及ぼします。これを防ぐために処罰対象に加えるのです。

Q3. 飲酒運転の基準が変わるの?
A3. 現在よりも厳しい基準(例:アルコール濃度0.25ミリグラム以上)が検討されています。この基準が確定すれば、これまでより飲酒運転が厳しく取り締まられるでしょう。


この改正案は、交通事故の遺族や被害者への配慮、さらなる事故抑止を目指しています。どのような数値基準が導入されるか注目されますね。

いいなと思ったら応援しよう!