なぜ1984年なのか? 映画『ワンダーウーマン 1984』ネタバレあり
ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)
Wonder Woman 1984上映日:2020年12月18日製作国:アメリカ上映時間:151分
クリス・パインと悪役2人
クリス・パインの加藤茶っぷりは今回も良かった。
悪役はどちらも魅力的でした。
どちらにも泣かせポイントがあったし成功してると思いました。
俳優の演技力の賜物。
ワンダーウーマンって天然さが良かったんだけどね。。
前作では人間界に来たばかりで全然溶け込めてない天然さが面白かったし、
それゆえに愛すべきキャラだったんだけど、
なんか今回は、、、、
ちょっとヤな人になってません???
強いわ賢いわ美しいわと完璧過ぎるし
どこにも隙がないし
結構頑なであんま人に心開かないし。。
敵に「いつも上から目線で偉そうに!」って怒鳴られるんだけど
確かになぁ…と思いましたよ。。。
いくら愚かな人間だなぁと思っても
やっぱ上から目線のエリート気取りで対応しちゃダメなんよね。。。
それが火に油を注ぐことになってんだから。。
これは反省しなきゃいけないことなんだから。。。
ネタバレは以下に。
長く続いた米ソ冷戦は、
1985年のソ連のペレストロイカから緩やかに終結に向かい、
1989年に冷戦の終結が宣言された、と。
1984年は分岐点の年だったわけですね。
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今作のガル・ガドットによるカメラ目線のスピーチは
『チャップリンの独裁者』(1940)でのチャップリンのスピーチを彷彿とさせます。
チャップリンは当時の独裁者であるヒトラーを止められず、第二次世界大戦が勃発してしまった。
回避できませんでした。
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ガル・ガドットは誰を止めようとしたのか。
悪役の1人マックスはトランプそっくりですね。
監督も認めています。
コロナがなければ全米公開は2020年6月でした。
その後に大統領選でした。
大統領選の前に公開したかったね。。。。。。。。。。。。。
でも、回避できたね。
とりあえずは、止めることできたね(たぶん…)。
ワンダーウーマンの力を借りなくても、
人間は自分たちの未来を選ぶ事ができたよ。
最悪を(とりあえず)回避できたよ!
安心してね、ダイアナッ!
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てことで、
あのカメラ目線のスピーチは相当な禁じ手ですよ。
ヒーローがカメラ目線で、しかもホントに、全世界の観客に向かって話してんだからね、あれは。
あんなこと禁じ手ですよ。
いろんな映画が同じことやり始めたらめちゃくちゃになっちゃうし、
ガル・ガドットという稀有な大スターだから成立することでもあるんだけど。
世界はそれくらいヤバい状況ってことですよ。。
それが怖い。。
ガル・ガドットがカメラ目線で喋っちゃうくらいの危機的状況な訳よね、今。。。
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ワンダーウーマンはフィクションだけど
『チャップリンの独裁者』は現実ですからね。。。。
当時の世界的大スターが映画の中でカメラ目線で警告を鳴らしたけど
回避されずに戦争へと突入してしまった。。
これはリアルだからね。。
まだまだ気ぃ抜けませんわ。
願いを取り消して、っていうメッセージは腑に落ちないなぁ。。
願いは取り消さなくていいでしょ。
欲望とか独善とかは取り消して欲しいけど。
〝もっともっと〟っていう欲は捨てて!
今のままでも世界は素晴らしいよ!
っていうメッセージかもしれないけど
年末にクリスマスパーティーやって厚着して外ではしゃいでお菓子買ったりご馳走食べられる世界ならそれは素晴らしいけど、、、
このワンダーウーマン1984の中でも
結構辛い目に遭ってる子供たちが映っていたわけだから、、
諸手を挙げて世界は素晴らしいって言って映画終われる状況じゃないよね。。。
世界の素晴らしい一瞬だけを切り取って
世界は素晴らしいのでしたぁ!
って終わるのは
ちょいとズルくないスか?
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