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【昨日まで普通に出社。今日から急に来ない。いつまで出勤催促すべきか?】

相変わらずいつもの一句 ^^;

折り返しある訳がない ^^;

【昨日まで普通に出勤。今日から急にこない。いつまで出勤催促すべきか】

昨日まで普通に出勤していたので、今朝になって、いつまでたっても出社してこない・・・

そういった社員は、すごく多いという訳ではありませんが、以前より確実に増えました。

なんとなくですが、世の中もそれを「容認」する傾向があるような感じがします。まぁ、ここではその是非は控えますね。
 
その場合に、いつまで出勤催促をしたらよいか、その後はどのように事務手続きを行えばうよいかは悩みどころです。
ではそのタイミング、ポイントについて書いてみます。
 
1.無断欠勤1日目から3日目
「出勤してこない」・・・。
まずは本人の携帯に連絡を取って状況を確認しましょう。

体調不良や予期せぬトラブルなど、正当な理由がある場合も考えられます。ただ、なんどか連絡して折り返しもないようでしたら、無視されている可能性が高いです。

初日の連絡は3回までにしましょう。そして2日目は1回、3日目も1回、それ以降は連絡不要です。合計5回まで

逆の立場を想像すれば分かるかと思いますが、なんども着信履歴が残っていると、怖いもの。

そんな状況で折り返しがあることはありません。ムキにならず、連絡はほどほどにしましょう。
 
2.無断欠勤1週間
ここで郵便を出します(この間までに、もし自宅を訪ねることができる、保証人に連絡がとれるなどあればそれも検討に値します)。

ここでの郵便の内容は、出勤催促をするというよりは、「いろいろ事情はあると思うのだけど、話し合いの機会を持ちたいのですが」といった雰囲気の柔らかい文章がよいです。

連絡をしたという証拠を残したいということで、「内容証明がよいですか」と言われる方もおられます。

ただ、内容証明は物々しい文章で攻撃的、冷淡な感じがするので、あまりお勧めしていません。

それよりは、寄り添う、共感の感じを出すのがよいです。
 
3.更に一週間後
ここで再度郵便を出します。

ここでも、(あくまで僕の場合ですが)内容証明までは行いません。

ただ、「就業の意思の確認をしたく存じます。もし就業の意思がないということでしたら、事務手続きの関係で必要なため、退職願の提出をお願いします」といった、お願いベースの文言を入れることもあります。

また就業規則に記載があれば、14日経過後の自然退職を打診することもあります。
 
4 さらに一週間経過
これだけしても、何らの意思表示がないことがほとんどです。

もう一度、郵便を出して「〇月〇日までにご連絡がない場合は、就業規則〇〇状に基づき自然退職(あるいは貴殿の都合による自己都合退職)といたします」の文言を入れることが多いです。

2週間以上無断欠勤をしておりますので、解雇予告除外認定の対象にもなりますが、手続きの煩雑さからそこまでは行わず、規則に基づき2週間程度経過した時点で退職処理をするところもあります。

ただ、実際のところ、1,2カ月まで待つケースも多いようです。
今回は細かいことは割愛しますが、個人的には、無断欠勤の場合でも、2か月程度は待つのが(会社としては理不尽さは感じると思いますが)、労務管理上は安全性が高いのではと考えています。
 
5 保険証の資格の喪失を検討する
一つ別の進め方です。

本人が無断欠勤をしたときに、仕事に影響が出ることはもちろんですが、会社としては、法定福利費(会社負担の社会保険料)が気になるところです。

今のところ、社会保険において、どの程度、無断欠勤したら社会保険を喪失してもよいかの明確な基準は無いようです。

調査時も2カ月程度、勤務実績が社保加入要件を満たしてなければ「資格喪失して下さい」の指導が多いようです。

2カ月経過して何の連絡もなければ、まずは社保喪失をするのもよいと思います。

他に退職金(掛金)などの関係がなければ、社保喪失すれば、在籍しても会社への負担は、ほぼないものと存じます。

とにかく慎重に物事を進めたい場合、この手段を使うこともあります。
 
【まとめ】
無断欠勤は本人の身勝手によるところもありますが、あまり深追いしたり、しつこく出勤督促しないことを勧めています。

タイトルのいつまで出勤督促すればよいかについては、電話なら、僕は3日間までと答えています。お手紙なら、1週間おきを2,3回と言ったところでしょうか。

無断欠勤は問題はあります。

ただ本人も何か苦しかったのかもしれません。

会社としては変に取り立て屋のごとく、怒りに任せて出勤催促をしても何もいいことはありません。

もちろん無断欠勤自体は決して褒められたことではないので、それなりの対処は必要です。

ただ、それよりは、それ以上の会社も本人も傷や負担が大きくならないように、淡々と、自然にフェードアウトする感じが、経験上、よいような気がします。

去る者追わずです。気を遣う案件ですが、参考にされて下さい。

それでは、また ^^ /


今日の内容に関連して、音声配信もしています^^; 
自ら「ふくちゃん」という恥ずかしさ。。。^^;
あくまでお堅い仕事を払しょくし、お堅い文章になりがちな「労務トラブル」「法的な話」を分かりやすく伝え、親しみやすさを出す「キャラづくり」なのでお許しを。

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