黄金郷という名の地獄に行っては廃人化する俺
伝説の地へ
これは真夏の昼間も日が射すことはない歌舞伎町奥地の物語。
そこには2つの黄金郷があるという。1つは発狂店、1つは筆頭店。どちらも暗闇の中で人工的な輝きを持つ宝石牌をツモりあっては黄金を奪い合う亡者の地であるという。
その黄金郷にふらふらと吸い寄せられては、逆に金を失って帰る愚かな初老の男がいた。今回はその愚かな初老の男が、またしても金を失って泣きながら家路に着く諸行無常の物語である。
新たに入る特別牌とは?
土曜日夕方、新宿でジャズダンスのレッスンを受け……るはずだったけど、ダンスは休みの日だった。またやっちまったわ。つかねー。
こんなつかない日は打つのをやめるべきか? いやいや、そんなこと言ってたら、エレベーターが来ないだけで流れが悪いと言って出直そうとするバビィと一緒だぞ。気にしてどうする。
とりあえず飯を食おう。もうやんカレーに行った。
まーまーなんだけど、最上ではない。なぜ歌舞伎町にはインド料理屋がないんだ? ないはずねーけどな。
腹は満たした。あとは打つのみ。今日こそはザクザク稼いで、黄金に埋もれて眠ることだ。
こういう日に馬鹿店に行くのはない。筆頭店だ。めくるめく祝儀の世界へGO!
半年くらいアドゲーは引退する予定なんだよな。天鳳名人戦がもうすぐ再開するため。手組みのバランスが完全に変わっちまっている。NAGA本を読んでそのことに気づき、このままじゃ戦えねーから天鳳を練習することにした。消えちまったIDも復活してもらった。
これは逃げじゃない。転進だ。筆頭店は完全に負け越してるし、最近は馬鹿店でも負けてばっかだけど、逃げるわけじゃない。私は帰ってくる。I shall return.マッカッサーの言葉だな。
筆頭店ともしばしの別れとなる。最後くらいは勝っておきたい。こうして筆頭店へ。
店に入った。今日も静かだな。亡者たちの巣窟でありながら、みんな煮えたぎってるのは腹の中だけ。表面的にはおとなしい。
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