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ぶんぶんぶん

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はちがとぶん
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きもだめし

残暑お見舞い申し上げます。 納涼で怖い話でもしようかと思う。 この話をしてくれた人、もしダ…

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あの頃見上げた空の色は

空は終日晴れ渡り何処までも原色に近い青だった 人を馬鹿にしているみたいにポカンといつも晴…

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/油注ぎ

/油注ぎ えぇ 生まれたときから もう、他の子どもとはちがくってね そうそう、体が黄金に光…

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/帰還

/帰還 鐘が鳴り響く 街の広場の方へ天使が点滅しながらかけていく そう、今日、あの人が帰っ…

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/子守唄(数え唄)

/子守唄(数え唄) 3つの編み上げかごに 3つのぶどうのつる 7つの金の稲穂に 7つの豊か…

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/星読み

/星読み 穴の中から見るお空は まぁるく切り取られたように見える 今日なんて、お月さんがあ…

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/カラフル

/カラフル 水際には、色とりどりの花が咲いていた それは、本当に綺麗な光景で 息をのんだ瞬間に 密度の高い空気でむせてしまった 光が淡いベールをつくり あたりを少しだけかすませていた こんなにも花は咲き乱れているのに、 不思議と虫は一匹もいなく 生き物の気配がしなかった 後ろから、何かとても大きなモノが近づいてくる そんな気がして、振り返ろうとしたが 小さな風が耳元で、見てはいけないとささやいた (創世記「ヤコブ」)   Jacob and the Angel 

/追熟

/追熟 その実は、熟しすぎていて 今にも皮を破って、中身がこぼれてきそうだった すごく甘っ…

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/バルス

/バルス こ とと ば こ ここここ  と    ば ば         ば ここ  とと…

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/リスト(NとSの会話より)

/リスト(NとSの会話より) N>   列をなせ     読み上げるぞ S> 名前? N> いや…

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/こもる

/こもる あの桜の木にはウロがあってね そこに入ると、大きなものに守られているって気がし…

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/梯子

/梯子 あの日は、いつだったろう 裏庭に梯子を掛けたっけ そうだ、やってはいけないといわれ…

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/序幕

/序幕 幕があがる 幕があがる 音はないのに、なにやら騒々しい 出番は、もうすぐ 幕があが…

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