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灰色の男たちに背を向けて

灰色の男ってなんだ?って思いますかね。

ミヒャエルエンデの児童文学『モモ』に出てくる、時間泥棒たちです。

ぜひ実物を読んでほしいと思うんだけどざっくり書くと、

主人公・モモと仲の良い友達がたくさん住んでいる町があります。町のみんなは、丁寧に髪を切ったり、タイルを一つ一つ掃いたり、自分のペースで働き、自分の仕事に誇りを持って働いていました。
でもある日、全身灰色のスーツを着た灰色の男たちがやって来て、町の人に言うのです。

「もっと早く手を動かせば、時間が貯金できますよ。今の2倍の仕事ができて、2倍のことができる。」

ゆったりと幸せに暮らしていた町の人たちは、だんだん灰色の男たちに言いくるめられて、自分の時間を言われるがままに時間銀行に預けて、せかせか働くようになってしまう…という話。

めっちゃ現代やんね。

時間の話を思う時、僕はよく吾郎さんの佇まいを思う。
吾郎さんの日常への眼差しや慈しみ方は、ゆったりとしている。日常の中のかけらを見逃さない。

吾郎さんが、時間をかけることやゆっくりじっくりと歩くことを大切にしているのを見ると、この人は現代のモモだなあと思います。

本当はそんな在りようが、生命の源泉で、生きることの土台で本質だよなと、とても敬意を抱く。
灰色の男にやられている僕は、吾郎さんと一緒にいると、本当に必要なことが思い出せるのです。

ところで食事の話なんやけど(突然)
16時間断食(1日2食)を心がけ始めてから、1日に2度だけの食事の時間を大切に過ごすようになった。

今までスマホを触りながらなんとなく手近なものを食べていたのが、食事時間にスマホを置くようになった。
何を食べるかを考えて食べるようになった。
何時に食べるかも考えるし、空腹のところに早食いして血糖値がガンと上がらないよう、食べる順番とかよく噛むことも気にかけるようになった。

これは、自分の身体という寺院に、食物という捧げ物をするに相応しい態度だなと思う。

睡眠の質を上げたり、だるさをなくして元気に過ごしたい一心で始めたことだけど、なんだかたくさんのものを受け取っている。

あー。今日もうまかった。

韓国人のシェフさんたちが作る家庭的なキムチチゲ定食、ご馳走様でした!

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