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BtoB SaaSのプロダクトマネジメントに半年間向き合って学んだこと

こんにちは!
オプティマインドの深谷です!

オプティマインドでは、物流業において肝である「どの車がどの荷物を載せて、どんな順番で配送するか」を決める配車業務を最先端のアルゴリズムとビッグデータを用いて最適化・自動化するクラウドサービスLoogiaを提供しています。

今回はこの半年間Loogiaのプロダクトマネジメントと向き合うことで、いろいろな学びがあったので、そちらについて紹介したいと思います。

ニーズを定量的に評価しきることを諦める

プロダクトマネジメントと向き合った際に最初に実施したのは、肥大化したプロダクトバックログを活かすためのフローの整理でした。
大量にあるニーズから最善の選択をするために、それらのニーズを定量的に評価し、優先順位をつけ、何故これが最善な選択肢なのかを社内に説明できるようなフローを整備しないと。そう考えていました。

確度の高い優先順位を作成するためには、全てに対して厳密に定量的な評価がされているべきですが、それには長い時間と運用コストがかかります。しかし、どれだけ時間を割いて評価しても、その評価をもとにした選択が正しいかどうかはやってみるまでわかりません
実際に、この確度の高い優先順位を作るという仕組みづくりに1ヶ月ほど時間をかけた結果、ある程度満足できるものが完成しました。しかし、その時に手元にあったのは、まだ一回も試せていない仕組み今から評価しなければいけない大量のニーズ。何かできたという達成感と同時に「これを作る時間で、様々な試行錯誤と意思決定ができたのでは?」という虚無感が襲ってきました。

今振り返ってみると、やるまで正解がわからないのであれば、確度が低くても意思決定を繰り返し、たとえ失敗であってもそれを学び、選択肢(=バックログ)の数をスッキリさせ、その過程で得た経験と情報をもとに見直すことの方がメリットが大きかったと思います。

改めて感じたのは、常に最善手を選ぶことにこだわらず、効率よく学びを得て前進することの重要さでした。たくさんニーズがあるような場合こそ、成功しても失敗しても学びのあるコスパの良い選択を素早く繰り返す、アジャイルな動きの重要さを再認識しました。

ソリューションの具体を示さず、North Starを示す

プロダクト開発をしていくうえで、価値のあるプロダクトを作り上げることだけでは不十分であり、そのプロダクトで継続的に価値を届られるようにすることこそ重要だと思います。

そのために不可欠なのは、優れたエンジニアチームです。
優れたエンジニアチームとは、スーパースターのようなスキルが優秀な人の集まりという意味ではなく、プロダクトや解決する課題に対してオーナーシップを持ち、チーム一丸となって自走できるチームだと考えています。

では、自然とそんなチームになるように、またそんなチームを活かせるように、プロダクトマネジメントをする際に意識すべきことは何なのか?それを考えた結果、開発チームがプロダクトに対してオーナーシップを持ち、自走するために必要な『何のため、誰のため、なぜ今やるのか』がわかるようなNorth Starを示し、その輝度を増すことに努めることという考えに至りました。
※North Star:北極星のように、どこを目指せばよいか全員が共通して見られる指針のこと。

ここで気をつけなければいけないのは、North Starの輝度を増していると思い、詳細な道を作らないようにすることです。
ある課題を解決する際に、その課題の背景やペルソナ、ユーザーストーリーなどを用いて課題の具体化とブラッシュアップをすること(=North Starの輝度を増すこと)こそプロダクトマネジメントとして本来注力することです。これにより、エンジニアチームはその課題を解決するための様々なアイデアを出しながら、プロダクトをより良くするためのアクションを取れます。
しかし、その先にある課題を解決するための具体的なソリューションまで手を伸ばしてしまうと、エンジニアチームはその背景を知らなくても、それを実装するというアクションをできてしまい、一定量プロダクトへの貢献ができます。この状態では、言われたものをただ作るだけになり、チームにオーナーシップが生まれるはずがありません
もちろん、プロダクトマネジメントするならソリューションを考えるな!というわけではなく、チームの一員として一緒に考えられることこそ理想だと思います。しかし、現実のタスク量などを考えると、そこはチームを信頼してある程度任せてしまうべき、というのが私の今の考えです。

最後に

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