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街頭でいきなり「話、聞いてあげてもいいですよ」と言われ、「はあ？」と聞き返した。 「い…
朝起きて、昼仕事して、夜寝てという規則正しい生活ができない。 昼間に起きてぼーっとし…
「区内の公園で毒キノコの発生が確認されております。食されないようにご注意をお願いします」…
ある日、買い物に出ようとして、わあと叫んだ。 家の前に一年分くらいの新聞が積み上げて…
朝、いちいち息子を起こすのは面倒なので、ずかずかと部屋に入っていって、寝ているのも構わ…
ひさしぶりに新幹線で帰省することになった。 緑の窓口に並んだ。 「東京、大阪、往復で。…
ここは洞窟の中で、さっき地震があった。出口は埋もれてしまった。 観光地の鍾乳洞だから足下には板が渡され、照明もあったのだけど、いまは真っ暗。 非常に危険な状態なのにもかかわらず、つい数分前までの遊興的気分が抜けない。埋もれた出口の先には土産屋が軒を連ねていることを思うと、どうでもいい気分になってしまう。 携帯の電波は届かない。 たばこを吸う人がいなくなったので、ライターもない。 かろうじてわかるのは時間の経過くらい。 巨大なエレベーターの中に閉じこめられたような
自動改札機の列に並んでいると、なんの前触れもなく背広姿の男性がぶっ倒れた。 「どうしま…
「おまえ、球場にきてワンセグ携帯で観戦するのやめえや」 「グラウンドが遠すぎて、試合の流…
息子を起こし、弁当を作るために仕事を中断した。 八時に息子が登校する。 テレビ視聴を…
いつの間にか、町内に外国の人が増えている。経済戦争で負けた日本は先進国から脱落し、物価…
今夜は公園には行かず、明子さんといっしょに山の上の展望台にあがってきた。 明子さんの…
ゾンビという言葉、比喩としては、なにも考えていない人間を揶揄するのに使う。 いつもの…
「コーヒーをいくら飲んでも眠気が覚めないんです」 「飲みすぎじゃないの。体がカフェインに慣れちゃったんだよ」 「じゃあ、睡眠導入剤を飲むと目が覚めちゃうのは？」 「それも慣れかなあ。クスリ、変えてあげようか」 「はあ、お願いします。それに」 「なんだね」 「最近、心が動かないんです。好きだと言われても嫌いだと言われても」 「……」 「ネコに顔を噛まれても痛くないし」 「まあ、ゾンビだからねえ」 「ゾンビは生きてても仕方ないでしょうか」 「いや、生きてないから」 「あ、そうか」
