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空いた空
「まだ信じてるの?」
「いいじゃないか。別にいなくたって、信じてるだけでも。」
あれからずいぶん経ったが、何も覚えていない。
何を言おうとしたのか。何を伝えたかったのか。
衝撃の結末か?それともたわいもない会話か?
果報は寝て待て。というが、
自分も時々、創作に行き詰ったら、2、3日置いてみる。
するとするする書けることがある。
足首にできた謎の傷も、いまだにしみるけれど、
気が付いたら消えていることもある。
今度は膝にできた身に覚えのないあざを見ながら
もう少しだけ書き進めてみる。
そうこうしていたら、まだできたばかりのホクロを見つけた。
できたてほやほやのホクロは、はっきりしていてすぐ目に付く。
そこで「ホクロ」に漢字があるのか気になって調べると、
「黒子」とあった。
平安初期から鎌倉初期には「ハハクソ」と呼ばれ、
鼻くそ同様、母の胎内で着いたくそ。で「ハハクソ」。
それがなんやかんやあって「ホクロ」になったそうだ。
ふーんと思いながらも、語源を調べるのは創作活動にも役立つことはある。
さて、そんなことを書いているうちに原稿用紙1枚分の雑談を書いたが、
結局、最初に書いた謎の会話は、いつ書いたのかわからない下書きで、
しばらく置いているうちにこんな会話の展開になってしまった。
やはり、しばらく置いていると、すらすらといいものが書けるもんだね。
書きづまったら、いちど寝かせてみては?
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