「Fujitsu Uvance」の最新の取り組みとサービスを一挙紹介!Fujitsu Uvance Demo Day Vol.1
こんにちは。富士通 広報note編集部です。
富士通が2021年に立ち上げた「Fujitsu Uvance(ユーバンス)」。社会課題を起点として、クロスインダストリーでお客様の成長に貢献する事業モデルです。富士通は「Fujitsu Uvance」により、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を加速させ、様々な課題解決に取り組んでいます。
その「Fujitsu Uvance」を、お客様にご紹介するイベント「Fujitsu Uvance Demo Day」が7月2日、3日の2日間にわたって開催されました。テーマは「デジタルイノベーションによるサステナビリティ・トランスフォーメーション」。
Fujitsu PR noteでは、本イベントで展示したデモンストレーション(以下、デモ)を3回にわたりいくつかピックアップしていきます!
1回目の今回は、「データドリブンなサプライチェーンとESG的価値の実現」をテーマにしたデモです。
様々な社会課題に直面する中で、企業が持続可能な成長をするためにはサステナビリティ経営の実践が重要です。このテーマでは、データをつないで経営や現場業務に活かすデータドリブンなサプライチェーン、ESG経営に必要な意思決定の判断材料の提供など、変革に向けた様々な取り組みをご紹介します。
① 企業のESG経営の実現を支援する「ESG Management Platform」
ESG経営を実現するためにAIを活用しインタラクティブな分析やシミュレーション、施策のリコメンドを行う「ESG Management Platform」をご紹介します。
企業価値の最大化のためには財務と非財務の両面から最適な企業経営をすることが求められます。
「ESG Management Platform」は、財務データだけでなく、人的資本やESGなどの非財務を含む全社のデータを統合し、可視化、分析、シミュレーションすることにより、経営判断の支援を行います。
展示では、富士通における社内実践をベースに、財務・非財務情報の関係性を見つけ出す因果推論分析について紹介しました。
そのほか、「ESG Management Platform」は、製造業の生産現場でのエネルギーを可視化し生産スケジュールの組み合わせを最適化することで、無駄な稼働時間とエネルギー消費を削減するなど、環境面と経済面を両立したSX経営を実現します。
また、食品のサプライチェーン全体での適切なデータ収集と可視化により、安心安全で透明性の高いトレーサビリティを実現します。これにより、フードロスの削減、消費者の購入決定のための情報提供など、ブランド価値向上の効果も期待できます。
② データドリブンなサプライチェーンを実現する「Supply Chain Planning」、「Manufacturing Supply Chain Planning」
こちらは、複雑化するサプライチェーン全体をデータで可視化することで、関わる企業のリスクや急な需要変動などに応じた対応を迅速かつ的確に実行する意思決定を支援するサービスです。
展示では、災害時のリスクや周辺状況を一元的に確認することができ、状況に応じて調達先を変更するなどの一連の手順を紹介しました。
リスクの高いポイントを特定し、事前の対応検討や平時の対応力強化などの効果にもつなげることが可能です。
また、物流リソースや労働力不足、急激な需要変動などの複数の条件からAIを活用して需要予測、輸配送計画、倉庫オペレーションの最適化を実現する展示を紹介しました。
これにより、在庫の適正化、生産・調達コストの最適化、エネルギーコストの削減などが期待できます。
③ 輸配送事業者向けEVのトータルサポートを行う「EV-Shift」
輸配送事業者におけるEV(Electric Vehicle)の効率的な導入と運用を支援するオファリング「EV-Shift」をご紹介します。
輸配送事業者では、環境面を配慮して今後EVの普及が期待されていますが、ガソリン車と比較した際のコスト、充電計画およびバッテリー劣化などの課題があります。
「EV-Shift」は、EVの導入から運用までを一貫してサポートするサービスです。
導入段階で最適なEVと充電機の台数をシミュレーションし、運用段階でバッテリーの劣化状況を可視化するとともに、充電計画を自動化します。これによりEVの効率的な運用と脱炭素や電力コストの削減に繋げます。
例えば、1日の配送ルートと充電タイミングを指示し、急速充電が多いドライバーへ劣化が進みやすいことを注意喚起してバッテリーの長寿命化につなげます。これにより、EVリユース市場の活性化やバッテリーの二次流通が可能になります。
今後は輸配送事業者に加え、オートリース会社、エネルギー会社との連携を見据えています。「EV-Shift」オファリングにより、環境負荷低減と経済合理性の両立を実現し、お客様のEV導入と運用をサポートしていきます。
動画はUvance Demo Dayで展示した体験シミュレーション。体験者がEVを運転すると、走行中に配送と充電の指示が出ます。急速充電時にはバッテリー劣化が進むことを伝えて意識啓発につなげます。
④ データをつなぎ物流業の輸送力を最大化する「Unified Logistics」
陸海空にまたがるロジスティクスデータをつないで物流輸送力を最大化するオファリング「Unified Logistics」をご紹介します。
2030年には輸送力不足が34%に達すると予測されています。従来の企業努力だけではこの課題を克服することは難しく、業界全体で協働しなければ、事業継続そのものが困難となります。そこで「Unified Logistics」は、3つの方針で業界全体の輸送力強化を目指します。
1つ目は、企業内や企業間での横断的なデータ活用を促進するため、データの標準化、可視化を行います。 2つ目は、その標準化されたデータを活用し、荷量平準、配車計画などAIを活用した業務の自動化ソリューションを提供します。 3つ目は、業界や業種連携で共同配送や中継輸送を行い、業界全体でのリソースの有効活用と、輸送力の向上を目指します。
⑤ グリーンな材料開発を支援する「Material Exploring」
製造業のR&D部門向けに、富士通のAIサービス「Fujitsu Kozuchi」を活用し材料開発の効率化を実現するオファリング「Material Exploring」をご紹介します。
サーキュラーエコノミーを実現する第一段階に材料開発があります。グリーンな新材料を発見するために、日々研究開発が進められていますが、まずは多くのデータを収集して分析する必要があります。
「Material Exploring」は、生成AIを使って大量のデータから必要な情報を瞬時に導くことができます。
展示したデモでは、200の論文から充放電容量に関する情報を抽出した様子を紹介しました。チャット形式でAIに問いかけると、答えを導き出してくれます。
このAIは化学分野に特化しているため、論文の内容を自然言語処理で解析し、抽出することができます。これまでは研究開発作業として人が論文を調べていた作業をAIが実行することで、80%の時間短縮が可能になると試算されています。
また、AIにより、既に持っているデータや集めたデータを元に、どのような方向性で研究したら良いかを提案する機能もあります。
素材メーカーだけでなく、自動車メーカー、半導体メーカーなど、多くの製造業の材料の研究開発部門での活用が期待されます。
第2回目では、サステナブルなものづくりを支える「Sustainable Manufacturing」を紹介する予定です。お楽しみに!
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※2024年7月5日に、「Supply Chain Planning」の画像の免責事項を一部修正しました。