見出し画像

ペーパークラフト×AR体験-アドベントロマンスカーの体験設計について- 

こんにちは。Fujitoです。AdventRomancecarというペーパークラフトとARを組み合わせたコンテンツの制作しましたので、それについてご紹介したいと思います。


AdventRomancecarとは?

AdventRomancecarはwithARと小田急電鉄株式会社共催のもと開催された「小田急線みやげ withAR ハッカソン」で制作したSTYLYを使った作品になります。旅の思い出をARで拡張し”思わずシェアしたくなるような体験”の創造を目指すものです。

ちなみにハッカソンではNEUU賞を受賞しています。


ペーパークラフト×アドベントカレンダー×AR体験のお土産プロダクト

AdventRomancecarの詳細をもう少し述べさえていただくと
ペーパークラフト×アドベントカレンダー×ARのお土産プロダクトです。

子育てファミリー層などのライト層をターゲットにしたXRコンテンツであり、ペーパークラフトや旅行前AR体験によってワクワク感の醸成するだけでなく、旅行後も旅行写真が反映されたAR体験ができます。

また 友人家族に共有することもでき、それにより想い出の循環を生み出し、おみやげ体験を自分も箱根に行きたくなるような体験として拡張していくものです。

実際の体験動画はこちらになります。


仕組みとしては、STYLYとVPSとWEBを掛け合わせました。
30cm程度のペーパークラフトのロマンスカーをSTYLYでスキャンし 日毎に旅行への期待を高めることができるARコンテンツを見れます。

各シーンには共通の顔写真付アバターと旅行前のおすすめと旅行後の想い出写真を入れられるARフレームを見ることができ、自身の感情をリンクさせやすくしています。

この辺の仕組みの詳細はSTYLY社のuechanさんの記事に記載がありますので合わせてお読みください!


体験デザインで考えたポイントは何か。

AR×お土産と聞くと、ARを使ってどんなお土産を作れるかという企画の立て方をしがちなのですが、そもそもお土産をどうしたいか、どうしたらもっとお土産をもらったら嬉しいのか等、さらに上のレイヤーから考えていきました。その目指すべき事象にXRをどう組み合わせるかという順序で考えて体験設計しています。

今回はそれにより、お土産体験を拡張させるだけでなく循環させるという発想になり、お土産ってこういうフローがあるよね、各フローにXRがあるとこんな体験ができるよねというような感じで組み立てています。

体験デザインの設計

具体的には
・日替わりでARを見ることで箱根旅行への期待を高めることができる。
・顔写真をまとったアバターにより、 愛着を持つことができ、家族や友人にもシェアできる。
・季節や天候に関係なく、お客さんに伝えたい魅力をARで表現できる。
・ライト層を起点に無関心層を取りこむきっかけとなる楽しいAR体験

というような特徴があり、これらは体験のポイントとなる部分にARを使うことを意図しています。


小田急電鉄主催の先端技術ARの親子体験イベントに出展

今回、そんなAdvent Romancecarを親子体験イベントに出展し、ユーザー体験の感想を聞かせてもらったものを公開したいと思います。

体験者の95%以上がデザイン性と面白さを評価!!

AdventRomancecarは体験者の95%以上がデザイン性と面白さを評価してくれました。

合わせてわかりやすさでも92%以上の体験者がわかりやすいの評価をしていただきました。

アンケート調査でも非常にポジティブな意見をいただけました。子ども投票でも1位と3票差という結果となり、子どもから大人まで幅広い年代の方に面白いと思ってもらえたようです。

イベントレポートより引用

イベントレポートはこちらから

BTFSの記事はこちらから



いかにユーザーを巻き込めるか

自身と体験が地続きのものであればシンプルでも満足度は高いコンテンツになっていると思いますが(例えば、何かフィジカルな体験があった後に関連して体験できたり、そもそも自分が好きなキャラクターが出てくるといったものはそれに当てはまると思います。)

そうでない場合は、なかなかユーザーを巻き込むことができずにワクワク感を醸成することができないということを考えていました。

ARを商品と組み合わせること自体が目的になってしまっているコンテンツにありがちなのですが、

・なんかスマートフォンの画面に何か出てきたな。
・なんかキレイだな~

という印象になってしまうものは、ユーザーを巻き込むことに失敗しているといってもいいでしょう。

今回、アンケート結果からも、XR体験単体に対する感想というよりは、プロダクト全体に関するものが多いように思います。いかにユーザーを巻き込めるかということに関しては、大きな視点での体験設計が大切になってくることが確認できました。

アドベントロマンスカーの体験設計で考えたことを思い出しながら、XR開発をしていきたいと思います。

それでは!

※この記事はSTYLYアドベントカレンダー2024の参加記事でもあります。


いいなと思ったら応援しよう!

Fujito | バーチャル空間デザイナー
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!