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【エッセイ】退職して3か月――焦らずに好きな道を歩んでいます
定年退職したのが10月末、ハロウィーン退社でした。あれからちょうど3か月。あっという間でした。
もう仕事はしていません(就職はしません)が、暇を持て余すことはありません。むしろ会社員時代より自分の好きなことができる楽しさ、それに時間をかけられるありがたさを感じながら、焦らず慌てず過ごしています。
会社員時代、20数年間新幹線通勤をしていた私にとって、退職までに東京で成し遂げたいことが3つありました。といっても目標とか夢ではなく、田舎者が東京を楽しむための、健康的な遊び感覚のものです。
①皇居一周を散歩する
②レインボーブリッジを散歩(横断)する
③東京駅の駅弁屋「祭」の定番駅弁を制覇する
①は10年以上前、システムエンジニア時代に顧客からの帰り道に実現しました。スーツ姿で皇居を一周しているのは私だけ、しかも散歩している人もおらず、みんな結構なスピードでジョギングしていました。走る方向は反時計回りと決まっていること、霞が関の官公庁の建物からランナーがうじゃうじゃ湧いて出てくることを知りました。しかし、②と③は実現できていませんでした。③は帰りの新幹線の車中でかなり制覇してきましたが、それでも定番商品の7割程度のような気がします。
そんななか、②が実現できました。退職間際の一泊二日の東京出張の初日、新人研修のみんなが付き合ってくれました。夕暮れ過ぎの薄明りの都会の輝きも、夜景に負けず劣らずキレイでした。みんな、ありがとう!
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そして翌日、長年お世話になった東京駅に別れの挨拶をしてきました。赤レンガを通る夜風が心地よく、「そこそこ頑張ったんじゃない?」と励ましてくれた気がしました。
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あれから、あっという間に3か月。早いものです。
そういえば、みんなの新入社員という肩書もあと2カ月。4月には後輩が入ってきます。みんな、どうしているかな?(還暦ジジイはそれなりにやってますよ!)
心穏やかに仕事してくれていればいいけど……そんなことをふと思いながら、自分の新人時代を考えると、心穏やかに過ごすのはなかなか厳しいかも……とも思いました。
しかし、それでもみんなには、新人研修中に口を酸っぱくして言った心理的安全性の確保を忘れず、無理しないでほしいと願っています。