マスクをめぐるエトセトラ
花粉症なので、毎年1月からGWくらいまでマスクが手放せない暮らしを何年も続けてきました。
マスクと私
今年は、新型コロナウイルス騒ぎで、マスクが街から消えるなどがありましたが、幸いマスクに不自由はしませんでした。
親の愛というのはありがたいものです。送料をかけてもマスクを送ってくれるのですから。
6月になって、マスクを街で見かけるようになり、それと同時に、どうもマスクと人々の付き合い方が変わってきたように感じます。
マスクは色々あっていい
政府が使い捨ての不織布マスクの増産を支援したり輸入も増えてきて、ドラッグストアでも以前よりは手に入れやすくなった。また雑貨店などでも扱われるようになり、価格も下がってきているが、完全な品薄解消にはまだ時間がかかる見通し。
でも専門家会議が示す新しい生活様式では、「外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスク着用」を求めていて、必需品。
街で見かけるマスクの材質も政府が配布したような布マスクだけではなく、手作りマスクを作る人がいたり、メーカー各社が独自の機能性生地を使ったマスクを発表したり、多岐にわたっています。
週に1億枚製造と政府は胸を張りますが、それでも日本人が一人一枚使おうと思えば、1週間同じマスクを使わないと次のマスクが手に入らない計算で、足りているとは言い切れない状況なのは間違いなく、だからこそ、参入の余地があると思っている企業が多いわけです。
一方で、マスクの生産が多岐に渡り、街にマスクが戻ってきたことで、マスクバブルは終わりを迎えています。
マスクを生産する中国でも、すでにバブルが崩壊しているとの話もあります。1月以降、マスク関連事業に新規参入した中国の業者は数万社と言われ(1万社とも7万社とも。海外報道ベースなので、はっきりとした数字はわからず)、業者の増加に伴いマスクの原材料であるメルトブロー不織布の値段は一時40倍にもなったそうです。
ところが中国でコロナウイルスの感染拡大はおさまり、また先述した“質”を理由に、日本などへの海外輸出は奮いませんでした。結果、メルトブローの値段は落ち着くどころか、モノによっては、コロナ禍前より安くなっているともいわれています。
中国に握られていたマスク生産は次のフェーズに進んできたようです。
マスクは信頼の証
私は、毎年、5月にはマスク離れをしてきたのですが、今年はまだマスクを手放せません。私は花粉症だからマスクをしてきましたが、コロナ対策でマスクをすることになった妻は、慣れないので大変です。女性は、ファンデーションがついたり、日焼けが気になったり、色々と苦労が絶えないようですしね。
一方で、小池都知事がマスクの色を服と合わせていたり、柄のついたマスクをする人が増えたり、マスクのファッション性とでもいうものがクローズアップされてきているのも確かです。
「withコロナ」の生活の一部になりつつあるマスク。感染拡大の第2波、3波が懸念される中、今後もその必要性は変わりませんが、コロナ後の社会では感染を広げないことに加え、他人を思う気持ちも同時に根付いていってほしいと思います。
マスクは、単に感染予防というだけではなく、社会の連帯の印のようになりつつあるようにも見えます。マスクが信頼の証になり、マスクに個性をもたらすことで自己主張もできるとか。言っている事がメキシコのプロレスラーのようでもありますが。
夏を乗り切れるか
猛暑でもマスク――多くの人にとって、今年の夏は人生初の経験になるのは間違いないだろう。地上波テレビの報道・情報番組でも、夏場のマスクによる新型コロナの感染予防効果と、熱中症のリスクについて解説する場面が増えている。改めて専門家に留意点などを訊いた。
マスクに種類が出てきた事を契機にして、この夏は、マスクを使い分けることも考える必要があるのではないでしょうか。
夏は、熱中症にも気をつける必要があり、マスクをしてると暖かくていい、などという冬にマスクをするのとは様子が違うからです。
「夏場のマスクに関し、気をつけて頂きたい3箇条を挙げるとすれば、次のようなものになると思います。第1は『マスクによって発生した汗を拭う時の感染リスクを認識する』、第2は『帽子の着用や水分・塩分補給など、例年以上に熱中症対策を励行する』、第3は『ソーシャルディスタンシングを確保する』の3つです」
マスクの種類でも熱の困り方は違うそうですし、肌がサラサラなマスクとか通気性の良いマスク(?)とか、その場の需要に応じたマスク選びが必要かもしれません。外マスクと家マスクを変えるとか。ますます、プロレスのマスクマンたちの暮らしのようです。
もう一度考える。何のためにマスクをつけるのか
それにしても、なぜマスクをしなければいけないのでしょう?
現在でも、マスクを着けている多くの人が、新型コロナウイルスの侵入を予防できていないことは明白だ。ならばマスクは無意味かというと、それも違う。
マスクがウイルスの侵入を防ぐことはできないということはわかってきています。WHOが当初マスクに意味がないと言ったのも、ウイルスの侵入を防ぐ効果はないからです。ウイルスの大きさとマスクのメッシュの大きさを比べる画像とかが流行りましたよね。
では、なぜマスクをするのか。
上に上げた記事でも、マスクをめぐる毀誉褒貶を書いています。
そもそもマスクの予防効果について、世界保健機関(WHO)でも見解は迷走した。ご記憶の方も多いだろうが、当初は「必要ない」と呼びかけていたのだ。
WHOは「必ずしもマスク着用は感染予防にはならない」としている。逆にマスク着脱の際に手で口や鼻の周辺や目を触る機会が増え、接触感染のリスクが高まると指摘する専門家もいる。とにかく、現在できる一番の予防策とされているのは、マスク着用ではなくこまめな手洗いである。
3月の段階ではこういう記事が主流でした。
ところが、最近ではWHOもマスク着用を推奨するようになりました。
世界保健機関(WHO)は5日、新型コロナウイルスをめぐるマスク着用の指針を変更し、公共の場での着用を推奨すると発表した。マスクで「感染力があるかもしれない飛沫を遮断」できると示す、新たな研究結果を踏まえた対応だとしている。
それは、ウイルスによる感染防止と、感染拡大防止ではマスクの役割が異なるからだと言います。
聖路加国際大学の大西一成准准教授は専門が公衆衛生学。PM2・5の研究を重ねるうちに、マスクの効用についても調べる必要を感じ、独自の調査を重ねてきた。
大西准教授はWHOの見解が“迷走”したことについて、「感染防止と感染拡大防止の観点の違いで生じているもの」だ
「マスクには、自分の排出した飛沫を周囲に拡散するのを防ぐ機能があります。マスクを装着することで鼻や喉が保湿され、感染しやすい乾燥状態から守られます。また、たとえ漏れ率が86.3%だとしても、除去率は13.7%存在し、中には除去率が半分以上の人もいます。マスクを着けることで、少しでも感染リスクが減少する方向へ働いているということも、やはり事実なのです」(同・大西准教授)
マスクは、周囲に飛散するウイルスを吸い込むのを防ぐのではなく、ウイルスを含む飛沫を周りに拡散しないために重要な役割を果たしているのです。
その場合には、マスクは医療用のフィルターが完備されたものである必要はなく、自分の唾が周りに飛ばなければいいわけですから、何かカバーがあればいいとさえ言えます。布でもデニムでも生地であればいいわけです。
お洒落マスクの時代へ
本当に必要なところにはウイルスを遮断する機能があるマスクを使ってもらって、街中では、お洒落マスクでファッションの一部にするのもいいのではないでしょうか。
こんなのもありなわけです。
シャネルのサマーツイードは基本コットンで、目が粗い上に、アベノマスクは、小さいので、頬の脇や鼻の両側から、スースー息が漏れるのです。なんとまあ、こんなところで、役に立つとは! それに、ガーゼを何枚も重ねているので、内側だけていねいに水洗いできます。
お洒落の基本ができている人は、アベノマスクでも遊べるんだなと思いましたよ。しかも、このマスクで銀座にお買い物に行ったそうです。流石です。
これからは、マスクの素材を夏むけに選ぶこともできますよね。
こんな記事もたくさんあります。時代は変わってますねえ。
アベノマスク問題が遠い昔のようにも思えますが、まだ届いてないのでしょうか。
都道府県別の配布状況 全国で概ね配布完了
概ねって、ざっくりしてんなあ。