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壇蜜さんの言葉に翻弄されるという楽しみ

ここ数日、壇蜜日記を読んでいる。

こう書くだけで、何となく悪いことをしているような気分になるから、壇蜜は凄い。

別に悪いことをしているわけではなく、Kindleでサンプルをダウンロードして、ちょっとだけ読んでいただけですけどね。

もともと、壇蜜さんのブログ「黒髪の白拍子」は読んでいて、その文才と言うか、言葉の選び方というか、独特の世界に惚れているわけですが、改めて壇蜜日記を遡って読むと、唸ってしまいます。

最初の壇蜜日記は、2013年のことが書かれています。

6年前の壇蜜さんは、33歳。

28歳でゲーム「龍が如く」のオーディションに合格し、29歳でグラビアデビューをして、写真集が売れて映画に出て、この頃はテレビで話をする仕事が増えてきた頃でしょうか。

だんだん、撮られる仕事から書く仕事が増えていく中で、仕事への戸惑いとか、自分の置かれている場所への覚悟とか、色々なものが垣間見えます。

それにしても、書く仕事、と書こうとして「かくしごと」とタイプすると、隠し事、が先に出てきて、どきっとするのも壇蜜さんのことを書いているからでしょうか。

私は、グラビアで知った以降も、映画は見ていなくて、壇蜜さんのファンになったのは、このドラマでした。

原作は元AV女優で作家の峰なゆかが雑誌SPAで連載していた「アラサーちゃん」という四コマ漫画のドラマ化。雑誌の連載を読んでいたので、ドラマ化には驚いたものでした。しかも主演壇蜜とは攻めたなあ、と。

思えば、このドラマの主題歌が、ゲスの極み乙女の「猟奇的なキスを私にして」で、このバンドすごいなと思ったものでした。

これがメジャーデビューで、このあとの「私以外私じゃないの」も良かったけど、のちにボーカルの川谷絵音はあんなことになるわけです。

話をアラサーちゃんに戻すと、原作の世界観が全くそのままドラマ化されていて、壇蜜のアラサーちゃんは峰なゆかの指名だとしても、ゆるふわちゃん役にAV女優だったみひろをキャスティングしたプロデューサーえらい、という感じでした。

思えば、テレ東の深夜枠のドラマは、この頃から攻めていて面白かった。

ほっておくと、アラサーちゃんの話になってしまうので、壇蜜日記のことに戻すと、初期のものも面白いですが、読み比べると、ブログと日記では、若干の書き分けもあって、ブログも最近ますます面白くなっているなと感じました。

それは、壇蜜としての仕事の裏側で感じた疑問や戸惑いなどが多かった日記と、ブログはよりプライベートで感じたことや、お母さんやおばあさんなど家族にも触れるようになり、壇蜜だけではなく本名の齋藤 支靜加(さいとう しずか)も出ていて、その分離が少なくなって、より彼女の本質に触れられるような感じがするからではないかと思います。

それにしても、しずか、という名前に、こんなに画数を使うのも珍しい。

靜という1文字でも良さそうなのに、それを「支え」「加える」という二重の縛りを与えているような名前。そう考えると、壇蜜としての仕事には、この名前に象徴されるような行為が多いのかも。考えすぎだけど。

最近は、書く仕事が多くて、さらにラジオなどの声の仕事も多い壇蜜さん。あの声も独特ですよね。細いけど響く、高さが中途半端で、少しビブラートがかかっていて掠れているようで通る、耳に残るけど耳障りではない声。

ナレーションをやらせたくなる人の気持ちがわかります。

できれば、彼女が読んだ壇蜜日記のオーディブルが欲しいくらい。

ブログの下にある仕事欄を見ると連載すごいですよ。

◆雑誌◆
~連載~
WEB「OTEKOMACHI」『お悩み相談』
朝日中高生新聞『壇蜜のしっとりと、青春マンガ』           朝日新聞「悩んで読むか読んで悩むか」                小学館「Domani」 『今月の処方箋BOOK』 隔月          朝日新聞『壇蜜のまんずまんずセレクション』※秋田版朝刊       新潮社「週刊新潮」『だんだん蜜味』                 夕刊フジ『壇蜜のハァハァしてる?』                 幻冬舎「Ginger」『今更言葉でイマをサラッと』

タイトルがゲスなのは編集者のせいでしょうが、実に多彩。

単行本もたくさん出てます。

エロいに賢いをプラスして、最近は、アラフォーとしての覚悟を感じます。

ポスト壇蜜とかたくさん出てきましたが、残っているのは、橋本まなみくらいでしょうか。でも彼女には賢さはない。エロさも取ってつけた感じがします。人の良いお嬢さんなんだろうなと思いますね。デビューも若い時で売れない時期が長くて。まあ、橋本まなみのことはいいんですが。

壇蜜さんには、言葉の深みと=ボキャブラリーといろいろな職業を経てきた人としての深みというのでしょうか、エロさは中学生の時のあだ名が愛人だそうでしから若い時からでしょうが、それも教えられてできるものではないでしょうし、いろんなことが凝縮して、壇蜜になるべくしてなった、そして、それを極めている人生という感じがします。

ブログを読んでは、なるほどなあ、そういうものの見方のもあるのかと感心し、ほほうと頷きつつ壇蜜日記を読んでいると、日常のうさも晴れようというものです。





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fujita244
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