コロナとバッタのダブルパンチでインド・パキスタンが危ない
東京アラートが解除になり、緊急事態宣言から平常に戻ろうとしている日本ですが、世界ではまだまだコロナウイルスの猛威は、終わっていません。
ヨーロッパやアメリカでは、日本に比べれば多数の感染者と死者が出ているように思いますが、ピークは超えたという認識で、ロックダウンが解除され、スポーツも戻ってきたりというニュースが見受けられます。
そんな中、感染者数が増加しているのが、南米と南アジアです。
インドは、アメリカ、ブラジル、ロシアに続いて4位となり、パキスタンは西欧諸国に続いて15位となっています。
このところの伸びという意味では、ロシア、ブラジルと並んで急上昇中です。
ロックダウンして押さえようとしましたが、止まりません。
経済が止まったために、大気汚染が治まったとか、ガンジス川が綺麗になったとか、いろいろな記事が出ています。
人が消えたら、フラミンゴが来たとか。
それでも経済は止められません。
インド政府は今週、70日近くに及ぶロックダウンを解除し、公共交通機関の大半の運行、商業施設の営業再開を許可した。公衆衛生の当局者からは感染の収束は数週間先との指摘が出ていたが、経済立て直しを優先し、規制を解除した。
解除した途端、増加しているようで、さらなるロックダウンも噂されています。
しかし、飛んでくるのがフラミンゴならいいんですが、今怖いのは、バッタです。
アフリカで大発生したサバクトビバッタが、海を超えて、インド・パキスタンへ渡ったらしいのです。
昨年、アラビア半島に降った大雨で繁殖に適した環境が整い、群れが東アフリカに移動する一方、増殖を繰り返し、イランなどを経由して南西アジアに襲来した。七月にはさらに東に進むとみられる。
経済的な打撃に加え、農業への打撃が重なるとインド経済は大きな損失を受けそうです。
インド国内では新型コロナ対策のロックダウン(都市封鎖)措置で、農作物の価格が下落。苦境に立たされている農家に追い打ちをかけている。国連食糧農業機関(FAO)は、小麦やジャガイモ、サトウキビやコメに計約五十億ドルの被害が出ると予測する。
日本政府も支援を表明しているようですが、あまり目立ちません。
日本政府は、日本のNGOなどと連携して、バッタを駆除するための殺虫剤をパキスタン政府に提供し、支援する方針を明らかにしています。
コロナウイルスでなくなる方も増えるかも知れませんが、穀物不足で亡くなる方が増加するのが心配です。きっと数が違うと思うんですね。
影響はより大きいのではないでしょうか。
バッタの話は、専門家の話を聞きたいところです。
いま東アフリカで何が起きているのか。そもそもなぜ、こんなに増えたのか。やっぱり気候変動のせいなのか? 日本人で唯一、アフリカでサバクトビバッタを専門に研究している、国際農林水産業研究センター(国際農研)研究員の前野浩太郎氏に解説を求めた。
アフリカで発生して、インドを超えて、東南アジアまで行くようになると、被害はさらに大変なことになります。
世界経済がコロナウイルス不況に目を向けている間に、バッタは着実に勢力を増していたわけです。
<サバクトビバッタ> 体長約5センチ。数千万から億単位の群れをつくり、1平方キロあたり約4000万〜8000万匹まで繁殖するとされる。1日130キロ以上移動し、約4000万匹の群れでも1日に3万5000人分の作物を食べ尽くすという。3カ月ごとに新しい世代になり、メスは6〜11日おきに産卵する。
目を向ける先は、いろいろあるのだなと改めて思いましたね。
コロナウイルス以上の脅威になるのではないかと心配しています。