[読む小噺] 地球（当て書き：ギャロップ）

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しゃべくり漫才のうまさは｢相槌｣で決まる
●漫才における｢相槌｣はそのときの雰囲気で自然に入れるものなので通常漫才台本には書きませんが，本格的な掛け合いのしゃべくり漫才をイメージできるようあえて細かい｢相槌｣を書き込んでいます。それが｢読む小噺｣です。

毛利：僕時々ねぇ
林：はいはい
毛：｢日本に生まれて良かったなぁ｣と思うことがあるんですけどね
林：僕もありますよ
毛：あります？
林：治安はええし
毛：はいはい
林：豊かやしね
毛：もしもこれがや
林：何？
毛：日本の裏側で生まれていたとしたら
林：裏側？
毛：ほんま大変やったと思うわ
林：ブラジルってこと？
毛：向こうは裏側やから
林：日本から見たらな
毛：必死でぶら下がってるわけですよ
林：｢ぶら下がる｣って何？
毛：お前は知らんのかな〜
林：何が？
毛：地球って丸いねん
林：知ってるわ！
毛：日本人の我々が普通に立って暮らしているということはや
林：うん
毛：裏側のブラジルの地面には取っ手かなんかがついてんのかな
林：取っ手？
毛：それにぶら下がって生活してるということやろ？
林：丸いから？
毛：そうそう
林：日本の反対側の人は
毛：落ちるやん
林：大変やないか
毛：そやろ？
林：毎日ぶら下がって生活してんの？
毛：｢日本に生まれて良かった｣思うやろ？
林：まぁでもあれやで
毛：何？
林：｢住めば都｣とよく言いますからね
毛：まぁまぁ言いますけどね
林：向こうは向こうでええことあるん違うか？
毛：ありますか？
林：ブラジルの人は
毛：はぁはぁ
林：｢毎日ただで体鍛らえれてええなぁ｣と思うてるかもしれへんし
毛：それはええやないか
林：そやろ？
毛：さすが地球や
林：意外と◯◯収まってんねん

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