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「まずはブレーキを外してみよう!」AT・Clグループレッスンレポート・8/4

昨日のAT・Clのグループレッスンのレポートです!

ATのグループは「飲む」動きの探求でした。

ATのグループレッスンは、近況報告やATを使ってみた報告から始まります。環境や考え方、行動が大きく変わったと報告される方が多かったです。

教室のATのレッスンは、どんな動きをする時も「意図する」「決める」からスタートします。(流派によって全然違うレッスンもあります)

環境が変わったり、自分が変わらざるを得ない状況になったとき、ATでやっている「決める」を思い出してもらえていると嬉しいなと思います。

ATを色んな場面で生かしている方も多かったです。生活の何気ない場面で無意識に動くのと、ATを使って動くのとでは生活の質が大きく変わってくるものです。

ここでATを使うと面白そう、応用してみようと言うスタンスだと楽しく続くのかなと思います。


さて「飲む」動きですが、夏は特に何度もやる動きです。管楽器の動き(楽器を口に持ってくる)とも共通しています。今回は水筒やタンブラーで実践しました。

まずは、飲むまでにどんな動きがあるのかみんなで考えてみました。無意識だと「キャップを開けて飲む」だけですが、本当はその何倍もの動きの数があるのです。

「飲むと決める」
「水筒を見る」
「水筒に手を伸ばす」
「水筒を持つ」
「水筒を自分のところに持ってくる」
「水筒のキャップを開ける」
「水筒を口に運ぶ」
「水筒を傾ける」

・・・・などなど、書き切れないほどあります。さらに「水筒を持つ」だけでも色んな持ち方があります。それを逐一選択していくのです。(めんどくさいですよね笑)

しかし新しく選択していくことによって、これまでの動きが更新され、結果的に水筒が軽く感じたり、持ちやすくなったりと変化が起こります。

タイパ(タイムパフォーマンス・時間の節約)の逆をいくように見えるかもしれません。

しかし感覚よりも時間はかかっていなかったり、逆に効率が良くなっていたり、これまで感じられなかったことが感じられるようになったりと、ほんのちょっとの手間を上回る恩恵を得られると思います。

みんなで動いてみた後、お一人ずつ動きを探究しました。

意識の向け方や身体の使い方で色々な変化がありました。

「水筒が持ちやすくなった」
「水筒が軽く感じる」
「こぼさないか心配しないで飲めるようになった」
「飲み物の味の余韻を感じられるようになった」
「蓋が開けやすくなった」

など、色々な体験をされていました。

ATの恩師が「ATを使うと、ジェットコースターより面白い体験ができるよ!」と言っていましたが、まさにそうだと思います。ジェットコースターは大体何が起こるかわかりますが、何が起こるかわからないんですから。


クラリネットグループは「高音チャレンジ!」でした。

それぞれの方ができるようになりたい高音の課題で練習しました。スケール、エチュード、楽団の曲など色々でした。


高音は音を出す以前に色々なブレーキがあると思います。苦手意識や失敗経験はブレーキになります。ブレーキが原因で失敗を繰り返し「できないループ」から出られないことも多いです。

「とにかく音を並べよう、早く仕上げよう」もブレーキになります。
メロディーや和音の移り変わりを把握せず、指づかいも曖昧で機械的に練習しているとなかなか進みません。

一旦音を出すのをやめて、何を吹くのかをはっきりさせてからの方が、高音も出やすくなり仕上がりが早くなります。

奏法の勘違いもブレーキになります。理にかなった吹き方をするだけですんなり出るのに、とにかく出さなければと無理に出していると音も出にくく不安定になります。出ないので苦手意識が強くなります。

奏法がちょっとずれている時は、やっていることのバランスやタイミングがずれていることが多いので、バランスやタイミングを見直していきます。

今回は頭の中の整理とブレーキを外すのがメインだったと思います。何か新しいことを足すよりも、不要なものを無くしていくと言う地味な作業です。

練習してもクオリティがイマイチ、いざと言うときにできない、いつも一か八かで間に合わせと言う方は、がむしゃらに練習するよりもやっていることの見直し、頭の整理をお勧めします。

見直し整理すると、何がブレーキになっているのかがわかるので、ブレーキを外すような過程を踏んでいくことができます。(このお手伝いをするのがレッスン)

これらが機能すると、できることが増えるだけでなく道具ジプシーがおさまって、その分リードやコンサートにお金を回せるようになるかもしれません。豊かな楽器ライフの循環が起こるのではと思います。


グループレッスンは空きわずかです。キャンセル待ちも承りますのでご希望の方はお知らせください。

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