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「継続は力なり!!」スケール(半音階)&エチュードグループレッスン・10/27

2クール目(10〜12月)の半音階をテーマにしたスケール&エチュードグループレッスン、1クール目から参加されている方と初めての方でのスタートとなりました。

スケールの課題はアイヒラースケール31ページの半音階です。

半音階は暗黙の了解で皆練習しているものだと思っていたのですが、それは私の思い込みで、半音階の練習はほとんどしたことがないという方が予想以上に多いというのが現状でした。

最初は驚きましたが、だからこそ半音階のレッスンが必要だと思い、スケールのグループレッスンに半音階も入れてみました。

半音階は指の動かし方、息の使い方、アンブシュアなどを総合的に練習できる絶好の課題です。半音階が一定レベル以上で吹けていると、色々な場面で応用自在なのです。


さて、今回2クール目は蓋を開けてみると、これまでの練習の成果がはっきりと出ていることを感じられました。

1クール目よりテンポを上げて吹けるようになっていたり、高音が出るようになっていたり、滑らかさのレベルが変わっていたり、速いテンポの恐怖感が減っていたり、初めての方も練習の成果が見えていたりとそれぞれの方が進化していました。

今回はレッスンを始める前に、こんなことを振り返っていただきました。
半音階課題の中で
・そこそこ出来ているところ
・出来たり出来なかったりしているところ
・練習しても出来ない、練習が必要なところ

これがはっきりすると、練習が効率化されるのです。そこそこ出来ているところは時間をかけなくていいし、練習が必要なところは時間を使うなど、メリハリのある練習になります。

また、漠然と「速いテンポが出来ない」「半音階が苦手」と捉えるのではなく、どの部分が出来ないのか?どこが苦手なのか?を把握できていると練習プランを的確に立てられるし、無意味なコンプレックスを作らなくて良くなります。

自分の状況を整理したところで、お一人ずつレッスンしました。

指の練習を沢山されていたせいか、以前より動くようになっている方が多かったです。

反面、指の動きを後押しする「息」が見合っていない方も多かったです。それぞれの方の改善点は違っていたので、その方に合ったアドバイスをさせていただきましたが、息が見合ってくると音色や音量、高音の出方や全体の印象がガラリと変わって「皆さんさすが変化が早い!」と思いました。

アドバイスの時は、できるだけ根本を見るようにしています。
たとえば指がもつれている時は
・カウントしていないからか?
・身体の使い方か?
・息がお留守なのか?
・楽譜の見方か?
・練習の仕方か?
など原因は色々考えられますが、生徒さんの様子を見て1番の原因になっていることが改善されるようなアドバイスを心がけています。

表面的な「指がもつれないように」というアドバイスだけで直る場合もありますが、指を無理にコントロールして別の弊害が生まれる危険性があるので、もっと根本を見ています。

根本を見ることで、指だけでなく他の部分も改善されるので、結果的に効率的な教え方になっていると思います。

今回は、速い動きにも息が欠かせないことが再確認できた回になったと思います。自分で体験して、他の方の演奏も目の当たりにして、それを何度も経験して自分の練習に生かすことで身についてきます。他の方の演奏から得ることは計り知れないものです。グループレッスンの真骨頂です。



エチュードの課題は、ローズ32のエチュードの半音階の部分を使いました。
今回は必修課題の7番のカデンツァ部分の半音階を中心に練習しました。

今回は、拍子を取るのが苦手な方には聴講しているときに拍子を数える練習もしてもらいました。簡単な指で数える方法をお伝えしました。

自分で吹いているときよりも、聴きながらの方が力まずにできるので、聴講しながらのカウントはとてもいい練習だと思います。

まずはお一人ずつ半音階部分だけ練習しました。
指は動いているのに息が抜けていたり、動きが飛んで音が抜けてしまう方が多かったです。下行形を吹くコツをお伝えしたり、頭の中を変えてもらったり、前半のスケール練習での息を思い出してふくと改善されていました。

半音階だけ練習した後は、その前のフレーズも付けて練習しました。
音楽的な演奏のためには何をしたら良いのか?何を考えて吹けばいいのかなど、お一人ずつアドバイスしました。

お一人ずつの時間は限られているので、沢山アドバイスはありますが一番必要なアドバイスをさせていただくようにしています。

アンサンブルの基礎練習では、同じ課題で2通りの合図(ザッツ)の練習をしました。どちらもお一人ずつ何度も合図を出す練習をして、必要なことを体験していただきました。

楽団や部活など集団で演奏していると、合図を出す機会があまりないかもしれませんが、集団での演奏でも主体性は必要です。主体性を思い出し、コツがわかっているといざというときに自信を持って合図ができるし、集団での演奏も変わってくると思います。

これまでにも何度も合図の練習をしてきていますが、毎回発見があり奥が深いなと思います。

何度も体験している方は、少しずつ恐怖心が薄らいでいるようで何よりです。恐怖心は全ての足を引っ張るので、少しずつ安心して演奏できるようになるのはとても大事なことです。

11月、12月も半音階をテーマにグループレッスンがあります。興味のある方はぜひご参加ください。


アレクサンダーテクニークと基礎(11月はスタッカート)を練習したい方はこちら

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