
スケール&エチュードグループレッスンレポート・5/21
月1回、4回かけて1つの課題を練習していくスケール&エチュードグループレッスン、今回はその1回目、こちらの課題を練習しました。
・スケール:C-durの5番をスラーをゆっくり(16分音符40を目安に)
・エチュード:ランスロ26のエチュードより9番
どちらも必須テクニックの宝庫です。
グループレッスンですが、お一人ずつの時間を大事にするのが教室の方針です。
課題をお一人ずつ練習しました。

まずはスケール。今回は超絶ゆっくりスラーで練習です。スケールといえば速いテンポでの指練という印象ですが、超絶ゆっくり練習もお勧めしています。目安は16分音符でメトロノーム40にしました。なぜここまでゆっくりをお勧めしているかというと
・自分が何をしているかがわかる(指、息、アンブシュアなどなど)
・気づいて質を上げられる
これができるからです。無意識の動きを意識的な動きに変えるには、ここまで遅くする必要があります。(個人差あり)
自分が何をしているのか、何がネックになっているのかがわからないで速い動きを練習しても、すぐ限界が来るし仕上がりがイマイチになるのです。
指の動きを良くするにはリズム変え練習などを勧められますが、動きの質が悪い状態でリズム変えを練習してもあまり効果はありません。
超絶ゆっくりで、自分の状況を知って少しずつ質を上げていくことで、ゆっくりの動きはもちろん、速い動きでの質が段違いになります。(ここまでゆっくり練習するアマチュアの方はほとんどいないと思います。率先してやっている方がいたら褒め称えたい)
それぞれの方に練習していただきましたが、拍子の取り方(遅いととても難しい)や指の動かし方、アンブシュアの変え方、息の使い方、空間の取り方で色々な気づきがあったと思います。ゆっくり=簡単という図式が崩れ去ったかもしれませんね。
自分が予想した動きと全く違ったり、そもそも質を気にしていなかったり、予想外に勝手に動いたり、力んで固まって質が悪くなったりと、色々なことが起きていました。
しかしこれらは参加者の方のレベルが低いというわけではなく、想定内中の想定内、ごく普通のことなのです。
でも、超絶ゆっくり練習で制御して動けるようになると「こう吹きたい」と思う演奏が叶いやすくなります。
この超絶ゆっくり練習は、曲の練習でもやってもらうことがあります。難しい速いパッセージや、滑らかなレガートが必要な曲、勢いでやってしまう曲にとても効果があります。
沢山の要素が含まれている練習、今後の練習にぜひ取り入れていただきたいなと思います。
エチュードは今回1回目なので、技術的な練習、特にスタッカートの練習に終始しました。

スタッカートのテクニックは実はシンプルなのですが、あらゆる基礎の集大成なので、楽器歴の長い方も苦労されていました。
スタッカートができない、汚いのは舌に問題があると思いがちですが、舌に問題がある方は少なく、アンブシュアに問題がある方がほとんどでした。
クラリネットはアンブシュアに問題があっても、まがりなりにも音が出てしまうので、それが逆にネックになっているのかもしれません。(かと言って形を整えるのに走ると沼に落ちます・・形は結果、やることやれば勝手に整うんです・・ここわかって欲しい)
今回の課題のエチュードは、シンプルな音形の繰り返しなので、スタッカートの練習には打って付けだと思います。最終回の8月には「スタッカート楽しい!」と少しでも思っていただけると嬉しいなと思います。微調整は永遠に続きますが、必須ポイントは身につけていただきたいです。
エチュードではリレー演奏もしています。4小節ずつ順番に吹いたり、スラー担当、スタッカート担当に分けて交互に吹いたりと、色々なバリエーションで練習しました。
1人で吹くのとは違う心理状態にもなると思いますが、これに気づくのもとても大事です。
ドキドキ緊張したり、慌てたり、弱気になったり、上手に見せたい、いつもより頑張ってしまう自分も観察してみてください。その思考が出る自分を肯定した上で、どうしたいか?を思い直して演奏すると、自ずと変わってきます。
楽器演奏はテクニックが付いてくるのに比例して、頭の中の状態が丸見え、ダイレクトに反映されるので、どういう思考でいるかが、超超超超・・・大事なのです!レッスンでよく「今何を考えてますか?」とお聞きするのはそのためもあります。
テクニックも音楽性も経験もあるのに、思考が邪魔して本来の力を発揮できない方を数限りなく見てきましたし、私も沢山体験して悔しい思いもしてきました。その体験があるので、せっかくの宝物を思考で無いものにしてほしくない思いが強いです。そもそも手持ちの札を出すだけで充分、不足を足したり余計に頑張らなくていいこともとっても多いです。
6月(2回目)はこのような内容で進める予定です。課題は同じです。
・スケール:テヌートタンギング、スタッカート(スラーの復習も入るかも)
エチュード:技術的なテーマ中心、スタッカート、アーティキュレーションを整える、リレー演奏
ピンときた方はぜひご参加ください。6月1名、7月も1名入れます!1回だけの受講も歓迎です。
ここから先は

心と身体が楽になる♪演奏向上ラボ
【全記事読み放題】 ほぼ毎日更新! アレクサンダーテクニーク・クラリネット教師の豊永よしこがレッスンでお伝えしているエッセンスを投稿してい…
サポートいただけると大変喜びます!