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みんなゲーム化プロジェクトはじめました。 〜みんなが幸せに価値を生む集団へ!〜

働き方改革で生産性が上がって繁忙期にノー残業になると、それ以外の期間は‘‘時間余り’’になります。それならその時間で新しいプロジェクトをはじめようということでスタートしたのが、「みんなゲーム化プロジェクト」です。

プロジェクトをはじめたきっかけ

このプロジェクトは一冊の本との出会いがきっかけでスタートしました。その本は米光一成さんの「仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本」です。

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折しもハーバード・ビジネス・レビューで連載されていた濱口秀司さんの「イノベーションの作法」が終了し、デザイン思考の先について考えていたところで、小さい頃から慣れ親しんだゲームの制作手法を仕事に応用するという発想は盲点でした。

また著者の米光さんは「ぷよぷよ」などのゲーム開発者として有名ですが、最近はボードゲームやカードゲームといったアナログゲームの開発を教材に講師をされていることも興味を惹かれた理由の一つです。そして、特に即興演劇の「YES AND」という手法にはとても可能性を感じ、これを中心に自社でもみんなでアイデアでポジティブに対話させて、何かを創り上げる経験をしてもらいたいと考えるようになりました。

〜YES AND〜
「そうそう、だったらこうしても面白そう。」
「そうそう、そう考えたらこれはチャンスかも。」
と「NOT BUT」を使わず、会話をポジティブに途切れさせず続けていく手法

みんなゲーム化プロジェクトとは

会社で効率化を進めても売上は上がりませんので、いずれ行き詰まることになります。そのため、新たに付加価値の高いプロダクトやサービスを生み出したいというのは全ての会社の目標ではないでしょうか?

では付加価値の高いプロダクトとは何でしょうか?

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付加価値の源は他と違うことだというのは、民間ロケット開発で有名な植松電機の植松社長も言われていることですが、それを弊社では自分のスタイル(付加価値の定義)とし、それらをそれぞれがプロダクトに追加していくことで、プロジェクトの付加価値が高くなるのではないかと考えました。

それを以前受講したzenschoolでは「トゥルー・イノベーション」という言葉を使って説明して、個人がその人自身の内的な情熱を傾けつづけられるコトやモノと、企業のリソースを掛け合わせてプロダクトやサービスを生み出すという手法を推奨しています。

しかし会社では様々な価値観を持つ人が集まっていて、一人だけでは推進力が得られない場合があります。そのため本プロジェクトでは、テキストの「仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本」の手法を取り入れ、個人個人のスタイル(付加価値の定義)から生まれたアイデアで対話し、一人だけでは思いつかない製品やサービスを生み出すことを目標にしました。

弊社はPOD(print on demand)技術を高めていくことを目標としてきたので、そのリソースを活かせるカードゲームやボードゲームといった電源を使わないアナログゲームをテーマに選びました。そして社長は参加せず、10人の社員だけで8ヶ月かけてゼロから2つのゲームを生み出してもらうことにしました。

プロジェクトの概要

取り組む冒険(プロジェクト)
①マジョリティ(多数派)がマイノリティ(少数派)を理解するツール開発
 …定型発達者が発達障がい者を理解する
 …少数民族を、LGBTを、患者を、天才を、、、

②企業や団体の仕事体験ゲーム開発
 …パンフレットに代わる企業PRツール
 …学生向けのインターンシップツール

どちらかのプロジェクトに分かれてチームをつくる

就業スケジュールの変更
 8:15〜8:45 アイデアミーティング
 8:45〜9:00 仕事ミーティング
 9:00〜10:00 仕事集中時間(仕事横渡し禁止)
 10:05〜12:00 通常仕事時間
 13:00〜15:00 通常仕事時間
 15:05〜17:10 自由時間(チームで相談して決める)
 土曜出勤日は1日のスケジュールをチームで相談して決める

必ず守ってほしい基本ルール
 イエスアンドの精神で対話(通常仕事も共通)
 NOは禁句!(通常仕事も共通)
 リーダーはつくらない
 アイデアミーティングではまとめない
 アイデアを書き出してミーティングに参加
 はじめは「100倍楽しくするプロジェクト攻略本」のやり方で
 チームでやり方は試行錯誤、工夫変更してOK!
 折衷案はNG! アイデアを成長させる
 プロジェクト間は移動、掛け持ちOK!
 ゲームのように楽しくプロジェクトを進めていこう!

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社長はプロジェクトのPRなど対外活動を担当。プロジェクトで対外活動が必要な時や資金が必要な時は相談。プロジェクトが成長するなら目的変更の相談もOK!

(徐々に増えていった会社のアナログゲームたち)

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プロジェクトの成果(残り1ヶ月時点)

プロジェクト開始から7ヶ月経って成果としては、部署間で少なかったポジティブな対話が増え、仕事のミーティングでも積極的な意見が出るという変化が見られるようになってきました。

また製造技術についても、通常のアナログゲームの制作方法では思いつかない手法が開発されたり、クオリティへのこだわりも想像以上だったりと、うれしい想定外がありました。

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制作中のゲーム作品も完成間近です!

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プロジェクトの今後

リーダーなしで、新しいプロダクトを生み出すことが出来るという経験は、会社のあり方自体を見直させてくれるきっかけになりました。そして年初に打ち出した本来の目標に対しても一歩近づけたのではないかと思います。

2019年初の目標

キーワード「みんなで、仕事(ゲーム)つくろ。」
・みんなが幸せに価値を生む集団へ!
・仕事と遊びを結んで、会社の全てをゲーム的に楽しくデザインする

大きな目標「ペーパープロダクトで世界を豊かに」
・「世界」とは価値観や見方、身の回りも含んだ一人ひとりの生き方

今後はプロジェクトのテーマ設定からグループ作りまでの全てを"リーダーなし"でやってみて、どんな展開になっていくかを楽しみにしながらサポートしていく予定です。

道半ばの取り組みですが、今後の「みんなゲーム化プロジェクト」の展開を見守っていただければ幸いです。


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