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うつ病の私が見ている世界 忙殺されるわけじゃない 第17話

🍎毒親育ちと責任と

 喫茶店のランチタイムのヘルプ要請。
 モーニングで出勤した後、一旦帰宅して、再びランチタイムに出ることに。
 大丈夫、大丈夫、たった二時間だけのこと。
 これで私の人生が忙殺されるわけじゃない。
 世の中の社会人の皆さんは、朝から夕方、夜まで日々働いているのに、たかだか数時間のパート勤務の私。たった数時間仕事が増えるだけで動悸がする。
 でも、ヘルプを承諾したのは私。
 責任。自分の言葉に責任を。

 結婚前、実母に言われた言葉がある、
「あなたは誰かにいつも責任を押し付ける」
 いわんや、何をしても殴られ叱られ叱責されてきた幼少期から思春期を経て、私はいつの間にか、責任を誰かに押し付ける癖がついていた。
 数少ない、実母のまともな指摘でもある。原因も実母や実父にあるのだけれど。

 人生を楽しめるようになりたい。
 急な展開も、面白がれる人になりたい。
 明日、ランチタイムに久々に出る。
 新しい方とご一緒する。お若い方のようだ。どんな方なのでしょうか。

 たった数時間のパートに人生を忙殺されるわけではない。
 今、私の人生はとても酸素が薄く、息苦しい。
 次女の受験が終わったら、群馬か長野の空気の澄んだところへ行こう。
 いや、都内でも、大きな公園は木々も豊かで空気も澄んでいる。
 いつか晴れた日に散歩に行こう。
 どこかでパンでも買って、公園で食べよう。
 美術館に出かけるのも良い。
 
 明日のために、明日の家事を少し先回りしてやっていて気がついた。
 いつも掃除をしなくては、清潔にしなくては、と酸素が薄くなっている。
 何かご褒美をあげよう。私のために。
 コンビニスイーツでも良い。
 明後日晴れたら、公園へ行こう。
 公園でベンチに座って、サンドイッチを食べよう。
 知らぬ間に、家とパート先の往復ばかりしていた。
 窮屈で狭い場所にいた。
 ツイッターを見ていると、野山に公園に出かけたフォロワーさんの素敵な画像が流れてくる。いつしか、私には手の届かない場所だと思い決めつけていた。
 自分の人生を、少し広げてみよう
 森が見たい。

 更年期なのか、うつ病なのか。
 どちらでも良いけれど、いつの間にか、酸素が薄くなっていた。
 明日も元気に過ごせますように。
  

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