白昼百物語 二十一話目~守護霊
守護霊というものはいるのだろうか。よく守護霊を見てもらったという話を聞くが、私は見てもらったことはない。守護霊が見えるという人と出会ったこともない。
霊感がなくても、そういう不思議な能力を持つ人に縁のある人というのがいる。私は会いたいと願っているのにほとんど出会ったことはない。これもまた守護霊と何か関係しているのだろうか。
高校生のときはなぜあれほど眠たかったのだろう。運動部でもなかったのにお腹がよくすいていたし、授業中はいつも眠たかった。そのときも苦手な日本史の授業で必死に聞こうとしていたものに、うとうとと頭が下がってしまっていた。そのとき親指かなにかでおでこをぐいーっと押されて頭を持ち上げられるような感覚がした。はっとしたが、周囲に同級生も先生もいない。普通に授業は続いている。不思議と眠気は醒めて授業の続きを聞いた。
授業が終わってすぐにトイレに行った。手を洗おうとして鏡の前に立つと、眉間を強く押されたように、丸く赤い跡がついていた。それはすぐ消えたが、あれは守護霊の仕業だったのかな、と少し思っている。
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