多年草は、永遠に毎年咲くのか
私は、和室の窓から望めるところに、和庭園を完成させた。のんびりとしながら、約三年越しで完成させた庭には、野山から採集した野生の多年草を多く植え付けた。この植え付けが、安定するのに、大方の時間を費やした。やはり、野生の遺伝子だけあって、かなりタフで、定着してからは、毎年同じ時期に必ず花を咲かせてくれる。そんな「自然の再現庭」が完成したのだが、通常、人手で作られたお庭の場合、必ずメンテナンスが必要だ。しかし、私の作った「自然の再現庭」は、メンテナンスフリーなのだ。例えば、川原の花畑は、メンテナンスをしなくても、毎年、見た人を魅了する程の美しさだ。私の自然の再現庭には、今の時期、「ユキノシタ(雪ノ下)」という多年草がきれいな花を咲かせている。毎年、数週間の間、美しく、愛らしい花を楽しませてくれ、蜂や蝶々などの昆虫も喜んでいるようだ。しかし、この多年草は、いつまで毎年咲いてくれるのだろうか?これの答えを得るには、今後をずっと見守っていかなくてはいけない。ひとまずは、ここに、ひとつの自然が完成したと言える。そして、この自然は、今後、永遠に再現されるものと期待したい。人が自然を破壊してきた時代があったが、また、元通りの自然を再生させる努力をしていることも事実だ。